取材日:2018年 2月26日 16:00~17:30
以前に訪れたのは2017年9月末であったような記憶がうっすらと海馬に刻み込まれておりまして。
その時にチョイスしたソーキ中華味噌煮がやたら美味かった印象と、店内の男子用トイレ・女子用トイレとは別のスペースにトイレ増設工事の一端が垣間見られたので思わず店員に、
「もしかして、車いす専用トイレですか?」と尋ねると
「はい、そうなんです」
との返事を頂けたことがこれまた海馬の片隅に残っていまして。
国道58号線を往来する度に目に留まるリトルアメリカ風シーサイドレストランは、美しいサンセットが一望できる海岸沿いに位置しています。
免許取りたてのバイク乗りや車乗りが必ず一度は訪れたくなる、そんな不思議な魅力に包まれたこのレストランのバリアフリー状況を世に発信したいと取材申し込みを行った所、快く応対くださいました。
店外・店内全てにおいてストレスフリーなOKINAWA空間を提供

黄色ペイントで視認性を確保。
一目見てわかる車椅子ユーザーの為のアスファルトスロープ

このスロープを見た時によぎった思いとは。
今回の取材依頼にあたり、広報の銘苅さんと大城店長からお話を色々伺う事が出来ました。
私は尋ねました。
「店外・出入り口付近のスロープにしても真新しい車椅子専用トイレにしてもどうして設置しようと思われたんですか?」
「1967年創業から2018年現在まで、沖縄初のレストランを50年余も経営していく中で時折、介護施設・障がい者支援施設入所者のお食事先としてご利用頂くんですけれども。」
「車椅子ユーザーを介助するヘルパーさんらが段差の障害やトイレへのアクセスに苦労されている姿を見て。。。」
「毎日毎日いらっしゃる事はないんですが、何時来られてもアクセスしやすい環境づくりを整えておきたいな・創っていきたいなと思ったんです」

キャッチーな言葉と誰にでも伝わる写真を添えて食事の楽しみを掻き立てる
カレーの右横にあるフライライスの説明を「簡単に言うと焼き飯」と簡潔に述べている所、大好きです、ツボでした(笑)
入口は自動ドア。
車椅子ユーザー単独でも、ベビーカー・福祉バギーを活用する主婦でも、杖を使用する片麻痺の障がい者・高齢者でも、サポートを必要とせず誰でも入店がしやすい。そんな配慮が垣間見られます。

店外・カウンターはテイクアウト専門かつ24時間営業。中華・和食・洋食 全ての料理に対応。

店舗外・右端に健常者用トイレが
段差のふち・角に黄色ペイントを施す事で高齢者への視認性をPR、
躓き転倒により打ちどころが悪くて車いす生活を余儀なくされる高齢者らのエピソードはいくつか見聞きしてきました。
このささやかな配慮が活きている事を願いますね。
いや、活きていますよ、絶対(笑)

開き戸、入口段差は6~7センチほどかと
車椅子ユーザーにも、掴めるものがあれば自立が出来たり数メートルの距離なら歩行が可能な方もいらっしゃいます。
そのような車椅子ユーザーであれば、この屋外トイレも使用可能なんじゃないかと感じました。
OKINAWA/亜米利加カルチャーがミクスチャー店内へいざ参らん

ご覧の通り、店内通路は広々。
入店すると受付日誌がありまして、人数・入店時刻・名前を記入して店員からの案内を待ちます。
私が訪れた16時過ぎはラッシュアワーを超えたあたりで、日誌を記入せずとも店員がてきぱきと来店者を席へご案内しておりました。
右側を向くとごらんのような広々通路を確認できます。
奥側に車椅子専用トイレがありました。

2代目オーナーがフィギュア・昭和のおもちゃが大好きだそう。

昭和テイストぷんぷんのジュークボックス

私が唯一歌えるのはピンクレディーの「サウスポー」
肝心要のトイレへとご案内。
縦長の車椅子優先トイレは段差フリーでスライドドアも滑らかOPEN

分かりやすいマーク表記。

ご覧の通り、NO段差
おむつ交換を助けるベビーベッドも用意されていましたよ。

引用元・シーサイドドライブイン公式サイトより
このような専用トイレが備わっていると、車椅子ユーザーらも安心して外出に臨めるというもの。
ここにもオーナー・働くスタッフ達のバリアフリー魂が込められていました。
2代目オーナーのこだわりが随所に。漢ゴコロをくすぐる演出がちりばめられて

トイレ側からレジカウンター向けの視点・店内状況
ご覧の通り、店内に柱や衝立(ついたて)の類が一切見られず、圧迫感を微塵も感じさせない開放感の極みを味わう事が出来ます。

店長と広報部長のバックショットを密かに撮影
店内にはガラスケース内にディスプレイされた昭和のおもちゃ各種が展示されており、食べる喜びと併せて魅せる楽しさも堪能する事が出来ます。

こういうジオラマ的なショウケース大好きです。
冒頭でも述べましたが、シーサイドドライブインレストランは、介護施設・障がい者支援施設入所者の余暇活動外出のお食事ポイントとしてもご指名を承る事があるそうで、複数の車椅子ユーザーらをたびたびもてなしているそうな。
ご覧頂いているテーブル高さ(テーブル面下側)も650mmが確保されていました(撮影忘れた)
スタンダード車いすタイプであればアームレスト高さが大体650mm以下に設定されてるので、足元・アームレストをテーブル下に収める事で食器と口元の直線距離が近くなり、車椅子ユーザー本人にとっても介助者側にとってもストレスのない食事が楽しめるかと思います。

弊社・スタンダード車いすアームレスト高さは640mmでした。
シーサイド ドライブイン レストラン提供メニュー
主なメニューの宣材写真の提供を受けました。
銘苅広報部長 ありがとうございます。

50年間、沖縄県民と訪れる観光客らを虜にしたシーサイド スープは健在
¥250 テイクアウトなら¥200
中華・洋食メニューのいくつかにこのシーサイドスープも付いてきます。
余談ですが、せき込むのを承知でテーブル設置のコショウを振りかけてせき込む、、というルーティーンを外す事が出来ないんです、私(笑)
シーサイドスープとコショウはマストなんですよね。
そんな余談を無視しても、このスープの温もりが与える安心感にウソはありません。とにかく安心するんですよね~

ソーキの中華味噌煮。おススメメニューです。
¥1,250 シーサイドスープ・ライス付き
軟骨ソーキが柔らかく煮込まれたこのメニューは、出来る事ならば、何某かの運動やエクササイズ・ウォーキングを行った後、しっかりお腹を空かせて召し上がって頂きたい(笑)
ガッツリ系の味付けながらも、しつこさは感じず、箸だけがグイグイすすんでしまう美味しさ抜群の中華メニュー。
今回の取材にあたって店長から「何か頂いてみてレポートします?」と提案を受けて再びチョイスした至高の一品。
やはりですね、この一品は、肉体労働や身体を動かした後にこそ幸せがダイレクトに感じられる気がするんです。
この至高のメニューを頂くからにはダイエットなんて野暮な概念は東シナ海に投げ捨てましょう。
そう思わせるくらい、食の喜びを感じさせてくれる大好きなメニューですね。

チャップステーキ
¥1,250 シーサイドスープ・ライス付き
「チャップってどういう意味なんですか?」と、率直な疑問を投げかけると「ケチャップで味付けしている事や一口大に刻まれた(chapped)ステーキという事から呼称されたようですね」とエピソードを聞き、ほぉほぉと納得した次第。
箸(chopsticks)で食べるステーキだからという説もあるそうな。

簡単に言うと焼き飯(笑) フライライス
¥850 シーサイドスープ付き
フライライスも沖縄県民に愛されている料理の一つ。今度伺った時は頂こうかと思案中です。
事前申し込みにより刻み食・ミキサー食に対応
飲み込みに不安を抱えている人は固形物の食事が難しく、ゼリー食やミキサー食で日常を送られています。
嚥下(飲み込み)障害を抱えている方にもシーサイドの和食・洋食・中華を楽しんでいただきたい。
そのようなニーズに柔軟に対応している事から県内各地の障がい者支援施設・介護施設から支持を受けているのですね。
私が頂いたソーキ中華味噌煮も刻み食にも対応しているとの事。
先ずはお問合せしてみては如何でしょうか。
オーナーは『特攻の拓』ファン? 店内にディスプレイされた極上バイクをご覧あれ
特攻の拓(ぶっこみのたく)
1991年~1997年まで少年マガジンに掲載され、世の男闘呼に影響を与え、一世を風靡した漫画。
免許を持っていない中学生・高校生らはバイク所有への憧れと意欲を掻き立てられ(私も)、
この漫画を読み込む事で自然とバイクカスタムの知識が身について、漫画登場人物と同じバイク・同じカスタマイズを施した男闘呼達は数知れず、といったとこでしょう。
高校生時代はドはまりして読み込んだものでした。
特攻の拓 新装版 コミック 1-27巻セット (ヤングマガジンKC)

鰐淵春樹のZ1000J(ジェイソン?)かと思いきやKZだし。フロントカウル付けると更にカッコよさが引き立つんですよねー

真嶋秋男(ワンパンのアキオ)の愛車 KH400(ケッチ)

鮎川真里(マー坊)の愛車CB400FOUR とはテイストが違うが旧車はやっぱりカッコいい

モンキー Z2バージョン……かな?
他にも見どころは満載。

バクっと口を開けているかのようなサンゴ??

出ました、昭和の時代を象徴する黒電話。
沖縄初のドライブインレストラン誕生秘話
恩納村生まれの創業者は当初、冷蔵庫を製造・販売事業者として米軍基地内とも取引があった。
フェンス内にでんと構えたリトルアメリカン的象徴のレストランを始めて目の当たりにした時、「このレストランを恩納村に作ろう、これはイケる」
先見の明があった創業者のひらめきは見事に的中。
50年余の時を経て今なお沖縄県民・観光客・インバウンドの方々に愛され続けるシーサイド ドライブインレストラン。
バリアフリー魂感じる店舗と沖縄県民ソウルフード各種を味わってみませんか?

やっぱりこれだね、ソーキ中華味噌煮!!
シーサイド ドライブインレストラン
営業時間:レストラン8:00~23:00(ラストオーダー22:00) テイクアウトカウンター 24時間営業
お問合せ:TEL 098-964-2272
※クレジットカード使用不可 現金支払いのみ
公式サイトはこちら