安さでお客様が喜ぶと思っている介護タクシー事業者はバカである。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
child-1548229_640

うんざりするほどのディスカウントをした

ある介護タクシー事業者。

そのアホっぷりの見積内容で見事お客様からの予約を勝ち取った

事業者の見積内容を公表しよう。

私の営業所へケアマネから遠方の病院へ通院利用での

見積問い合わせがあった。

その依頼内容はこうだ。

  1. お客様自宅→病院→自宅近く・デイサービス事業所までの移送(往復124キロ)
  2. お客様住居2階からの階段介助が必要(1回のみ)
  3. お昼のスタートのデイサービス開始に間に合わせたく病院・駐車場での待機を要望

それに対して私の見積内容はこうなる。(運賃は沖縄総合事務局・認可申請に基づく)

  1. 片道移動距離62㌔¥12,000×2=¥24,000
  2. 2階からお客様を車いすに乗せたまま1階へ階段介助→¥1,000
  3. 待機時間・2時間として→¥4,000
  4. 高速料金→¥1,840
  5. 乗降介助料金(往復)→¥2,000

見積合計 ¥32,840

それに対して、ある同業者の見積額はこうだ。

見積合計 ¥18,000

アホの極みである。

言っておくが私がぼったくって見積もっているわけではない。

運賃に関して、沖縄総合事務局へ認可申請された算定表に基づいて計算した

片道¥12,000の正当性のある運賃見積。

それを30%近くもダンピングしたアホ事業者。

しかも乗降介助料金すらも徴収せず階段介助も頂かない、高速料金も見積もらない。

申し遅れたがその同業者のタクシー車両は私のタクシー車両と同サイズのもの。

認可申請された運賃もほぼ変わらないはずなのだ。

それなのに、運賃もごっそり割引き、

介助料金も頂かずその日のお仕事が欲しいがために

ダンピング見積りをケアマネに提示した同業者にあきれ果てる。

最終的にはご家族がどちらの事業者を利用するかの判断を行うのだが、

初めに私の見積¥32,840を聞いた後の¥18,000では

印象がガラッと変わる。

お客様はその同業者を選んだ。

その決断も良しとしよう。

安さを重視する消費者・浪費者はいつの時代もいるものだ。

もしかすると経済的に貧困な世帯なのかもしれない。馬鹿にしているわけでない。

生活費に困窮しながら家族の通院費用・介護保険負担も考慮すると考えれば

一円でも安い介護タクシーを選びたいという心理。

その決断もありだ。

しかしながら。

私が怒るのはこういったダンピング見積をするアホ事業者の経営意識にである。

いつまで安さを売りにするのか。

安さで寄せ集めたお客様が結果として悲惨な事故に巻き込まれたあの事故を

覚えていないのか。

誰も幸せにならないシステム バスツアー事故に思う

その対応が介護タクシー業界の首を絞めているという事に気づかないのか。

それを消費者に提示し続ける事が経済全体の好循環を阻害する要因だと

まだ気づかないのか。

タクシードライバーは神経を削ってお客様を目的地へお連れする。

予期せぬ飛び出しに備えての周囲への注意・

予想外に揺れ動く車椅子ユーザーの身体への配慮も重ねた

アクセル・ブレーキの踏み込み具合など神経を使って日々ドライブを行う。

お客様の住居環境に柔軟に対応できる階段介助に関しても

そのスキルを習得するまでに時に腰を痛め・太ももがパンパンになりながら

ドライバーの身体に浸み込ませる。

それぐらいの積み重ねをもって初めて安全に階段を昇降させることが出来る。

そのプロフェッショナルスキルへの対価すらも頂こうとはしない。

もしくは出来ないのかもしれないが。

2016年8月にこのようなブログを書いた。

介護タクシーの介助料金を値上げいたします。ご理解のほどよろしくお願いします。

そのような試みを行い、果たしてどうだったか、

それについても綴ってある。

介助料金を値上げして1か月経過。お客様の反応はどうだったのだろうか。

先日、数年ぶりに同業者と交流を行ったが相変らず

乗降介助料金を頂かない、または、半額以下で請け負う介護タクシードライバーが

いるとのこと。

何でだろう?

儲けたくないんだろうか?

1回¥1,000の乗降介助料金を頂けない介助スキルなのだろうか?

その日の人件費と燃料費だけ稼げればいいと思っているのか?

介護タクシーのスロープが壊れたらどうするの、その修理費用は?

時代の変化に合わせた意識改革・介助技術習得への研修費は?

リピーター頼りの運行をいつまで続けるの?見込み客への広告・販促活動は?

その経費はどう払うの?品質の低い自作のチラシ・名刺を配る?

もう一回言うけど、儲けたくないの?同業者のみなさん?

安さのしわ寄せは時を経て必ず返ってくる、どちらにも。

そして消費者も学ぶべきである、疑ってかかるべきである。

何故そんなに安いのか?

その根拠を伺い、論理的に納得できる答えを提示できない事業者からの

サービスは受けるべきでないと思う。

そのしわ寄せは時に、消費者の命すら奪いかねない状況に繋がったり、

時に、サービス提供者自身の身体的・精神的疲弊から

いずれ廃業に至る事態にまでなるだろう。

資金力・資本力のない我々スモールビジネス事業者が

大手が仕掛ける安売りを安易に真似てはならない。

いい加減、学んでほしい。

タクシー運行についての相談はこちらから

300円で得られる介護タクシー開業者が心に留めておくべき10か条

The following two tabs change content below.

花城 健

合同会社 代表社員兼 介護タクシーめぐり運転手  1978年 沖縄県・金武町生まれ   旅行をあきらめる障がい者・歩行に不安のある高齢者へ沖縄観光の成功を一緒に考え、現地ならではの情報提供を行い、ゆったり・ゆっくりの小旅行を企画する日本で数少ない駆け込み寺型の福祉・介護タクシードライバーでもある。 良質な情報に触れ・多少の不便を受け入れ・体験したいコトを明確にすれば、障がい者高齢者の旅行は必ず叶えられると確信しています。 THE  YELLOW MONKEYをこよなく愛す。 趣味・三線 読書 一人カラオケ ジムニ―イジり 落語・歌舞伎鑑賞 ウィングスーツ滑空妄想 資格: ヘルパー2級・視覚障害、身体障害者ガイドヘルパー・認知症サポーター・実務者研修(痰吸引・経管栄養)・手話3級・運行管理者(旅客)  実績事業: 障がい者外出の移動支援事業、高齢者通院支援事業を自治体より委託契約 身体障がい者福祉協会・会員の福祉向上送迎事業受託 発達障がい児通学送迎事業受託
  • このエントリーをはてなブックマークに追加