階段介助を知っておくか知らないかで環境障害の捉え方がガラリと変わる

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
焦らずゆっくりで。

先日の車椅子ユーザーのお客様2件ともご自宅の玄関先に微妙な段差があり、通常なら、大人4人や男2人の力技で連続した段差を乗り越えたりするものです。

介護・福祉に携わったばかりや未分野の職種の方が思い描く車いす移動の段差の乗り越え方とはどのようなイメージがあるでしょうか。

車道と歩道の境目の縁石

車道と歩道の境目の縁石

皆さんが日常目にする縁石。おおよそ20センチ近くの高低差があります。

ギリギリまで前輪を寄せ。

ギリギリまで前輪を寄せ。

黄色部のティッピングレバーを足で踏み込むと同時に。

黄色部のティッピングレバーを足で踏み込むと同時に。

両手のグリップを真下に押し下げれば。(同時のタイミングが介助者のエネルギーロスを抑えます)

前輪が歩道に乗り上げ。

前輪が歩道に乗り上げ。

後は後輪を縁石に設置させ、そこから斜め上に押し上げます。

これがヘルパーの講習・今現在ですと初任者研修制度の講習やリハビリ学校で習う段差を乗り越える基本的介助なのですが。

例えばこのような階段が出てきたらどうでしょうか。

アパートの出入り口に見られる5,6段ほどの階段。

アパートの出入り口に見られる5,6段ほどの階段。

このような狭いスペースで左右に大人2人ずつ、車いすのフレームを持ち上げて階段を上り切ることが出来るでしょうか。

まず大人3人がこの通路に収まるだけで精いっぱいで車いすのような車幅(病院出入り口・車いすでおよそ630ミリ以下)であればまず無理。

しかし。

介助者一人で車いすユーザーを乗せたまま階段昇降できる介助法がある

ただし注意点が。

  • 強く勧める介助法ではない(覚えておいて損はないスキルという事です)
  • 90%以上の自信を持つまでの練習が必須
  • 慢性腰痛の方は絶対勧めません
  • 雨の日などの階段面が濡れている状況は控えるか更なる注意が
  • 目安として介助者の体重と同程度の体重の車椅子ユーザーまでが限界(車椅子そのものの重さも持ち上げるため)
  • 車椅子の形状に注意が
  • 女性はオススメしません、ガッツのある方以外はw
  • 成人男性は覚えろ!!w

スタンダード車いすのみ出来うる介助です。

スタンダード車いすのみ出来うる介助です。

前輪と後輪の中心距離が離れすぎてはまず無理な介助法なので。上記画像がスタンダード車いすと呼ばれています。皆さんも病院で入り口で見かけたことがあるんじゃないでしょうか。そのタイプであれば可能なのですが不可能な車いすもご紹介しておきます。

明らかに前輪と後輪の距離がありますね

明らかに前輪と後輪の距離がありますね

当社のリクライニング車いすなのですがこのタイプをご使用の方は絶対無理です。また、車いすマラソンや車いすバスケ・ラグビーなどスポーツに取り組まれている方の特注車いすもお勧めできません。通常腰の高さあたりにある介助用のグリップの位置が20センチほど低い位置にあるので介助者の負担が大きくなります。自走用車椅子と呼ばれています。介助者を必要とせずとも自らで移動をバリバリ行う方ですね。

なかには自ら車いすウィリーを行う強者も時々見かけますが(笑)

ティッピングレバーとハンドルグリップ必須のスタンダード車いすのみで可能な階段介助

早速画像でご説明。

このような段差が続く階段を前からアプローチしても

このような段差が続く階段を前からアプローチしても

前輪が次の段差に引っかかり。

前輪が次の段差に引っかかり。

ここからどうあがこうが上に昇る事は出来ません。

ここからどうあがこうが上に昇る事は出来ません。

逆転の発想でアプローチしましょう。

後輪から上がっていきます。

後輪から上がっていきます。

斜め45度を目安にウィリーさせます。

DSC_0318

後は、ハンドルグリップ両手の引き上げる力を赤線部のように斜め上に。介助者下半身はスクワットの要領で同じく赤線部方向に立ち上がる。

両手の引き上げる力と屈伸した下半身を同じ方向に、介助者の上半身・下半身のエネルギーとベクトル(方向)を一緒に組み合わせます。

一段、一段と丁寧に。

一段、一段と丁寧に。

焦らずゆっくりで。

焦らずゆっくりで。

この要領で車椅子ユーザーに負担をかけることなく介助者自身もコツさえ掴めば想像よりも省エネで持ち上げられます。あと、参考までに。

DSC_0324

段差の縦(赤線部)と車いす後輪の半径(黄色部)に注目。

赤線部高さより車いす後輪の半径が大きければ理論上、段差は乗り越えられるという事になります。

今回のブログは究極のところ、介護・福祉のプロフェッショナルヘルパー以外の全ての国民に身に付けてほしい介助法です。今回ご紹介の階段介助に限らず、これからの高齢化や障がい者との共生で排せつ介助や移乗介助、車いすの基本移動操作方法は誰もが身に付けておいてほしいと思うからです。

プロが居なくても臨機応変に対応できるスキルが備わっていれば、それって、住みよい社会への第一歩なんじゃないか。賛否両論ありましょうが、このような階段介助は我々介護タクシードライバーだけが習得していればいいというものでなく国民皆さんに知っておいてほしい、身に付けてほしいスキルなんです。

もう一度注意点をおさらいしておきます。

  • 強く勧める介助法ではない(覚えておいて損はないスキルという事です
  • 90%以上の自信を持つまでの練習が必須
  • 慢性腰痛の方は絶対勧めません
  • 雨の日などの階段面が濡れている状況は控えるか更なる注意が
  • 目安として介助者の体重と同程度の体重の車椅子ユーザーまでが限界(車椅子そのものの重さも持ち上げるため)
  • 車椅子の形状に注意が
  • 女性はオススメしません、ガッツのあるアスリート以外はw
  • 成人男性は必須科目です!覚えろ!!(笑)

とはいえ、介護タクシー・福祉タクシー事業者の中にはセカンドキャリアとして50代~60代で起業なさったり、気配り目配りの行き届く女性の事業者も増えている現状、

この人力で行う階段介助は体力的にもキツイ事は確かです。

そういった場合は、専用の階段昇降機を活用するのもアリです。

可搬型階段昇降機は介助者と患者側の負担がゼロに近づくお互いウィンウィンになれる階段介助マシーン

質実剛健の国 ドイツで開発された専用マシーン。

地上からお客様お部屋の5階、、などへの移動も楽に行える事でしょう。更には、らせん階段にも使えるとのことで、マンション・団地・アパートなどのエレベーター設置のなされていない集合住宅での階段介助に大きな助けとなってくれるでしょう。

階段昇降機を導入するメリット

  • 階段昇降での介所者側の身体負担とお客様の心理負担を大幅に軽減
  • 移動式タイプで持ち運び可能、様々な階段に対応(1段・21センチ以内の高さまで)
  • 家庭用100V充電で約5時間使用可能
  • 介護保険レンタル適用品
  • スイッチ一つのカンタン操作で昇降スピード調整も楽ラク

私も65キロの男性を前述した人力階段介助で3階まで運んだ経験ありますが、

それなりに体力を消耗する事は間違いないです(苦笑)

福祉タクシー・介護タクシーを開業される年齢層に50~60代の方も多く見られる事から、握力や腰や下半身に負担をかけ続けてお客様を階段介助し続ける事にも限界がある事は否めません。

安全に・ラクに・安心にお客様をお運びし、介助者(介護タクシードライバーなど)も身体への負担をゼロに近づける専用の階段昇降機の購入検討も考えてみてもよろしいかと思いますよ。

可搬型階段昇降機 スカラモービル ポート仕様 新型 車いす用階段昇降機 アルバジャパン あいち福祉サポート リフト 階段リフト 階段 移動用リフト 階段昇降機 段差解消 工事不要 介護保険 らせん階段 エレベータ コンパクト 折り畳み可能 車いす 付属品 10P06Aug16

The following two tabs change content below.

花城 健

合同会社 代表社員兼 介護タクシーめぐり運転手  1978年 沖縄県・金武町生まれ   旅行をあきらめる障がい者・歩行に不安のある高齢者へ沖縄観光の成功を一緒に考え、現地ならではの情報提供を行い、ゆったり・ゆっくりの小旅行を企画する日本で数少ない駆け込み寺型の福祉・介護タクシードライバーでもある。 良質な情報に触れ・多少の不便を受け入れ・体験したいコトを明確にすれば、障がい者高齢者の旅行は必ず叶えられると確信しています。 THE  YELLOW MONKEYをこよなく愛す。 趣味・三線 読書 一人カラオケ ジムニ―イジり 落語・歌舞伎鑑賞 ウィングスーツ滑空妄想 資格: ヘルパー2級・視覚障害、身体障害者ガイドヘルパー・認知症サポーター・実務者研修(痰吸引・経管栄養)・手話3級・運行管理者(旅客)  実績事業: 障がい者外出の移動支援事業、高齢者通院支援事業を自治体より委託契約 身体障がい者福祉協会・会員の福祉向上送迎事業受託 発達障がい児通学送迎事業受託
  • このエントリーをはてなブックマークに追加