※2020年リライトしました。
✅利用前に電話・メールでしっかりと問合せ・見積依頼を行いましょう
✅手間をかけてでも相見積もりは3事業者から伺いましょう
✅その事業者がwebサイトや口頭で「何を語っているのか」に着目しましょう
福祉・介護タクシーを今まで利用したことのない車椅子ユーザーや、若かりし頃の健脚がいとおしい高齢者らは、外出移動をサポートする福祉タクシーにこのようなイメージを持たれている事が多いようです。
↓ ↓ ↓
- 運賃は半額くらいで利用できるんでしょ
- 介護保険みたいに1割負担でいいんだよね
- 「福祉・介護」という名称のタクシーだから利用負担は低額であるはずだよね
現実はNOです。
何故なら、この事業は福祉サービスの一つでもなく介護保険サービスの1つでもなく、ボランティア事業でもなく、れっきとした運行ビジネスなのですから。
介護保険サービス(居宅・訪問・福祉用具貸与・小規模多機能ホーム・通所介護など)の一つに含まれているわけでなく、このサービスの発端とは、
お客様の要望にお応えしてピンポイント輸送を提供していたあるタクシー会社が、高齢化社会到来という時代の流れを見据え、ヘルパー資格所持者のドライバーに身体介助も提供させた過去の経緯から生まれた新しい形のタクシーサービスなのです。
とはいえ、そのタクシー会社が移動困難者に焦点を充てた歴史から振り返ればおよそ20年の月日が経過しているわけで、最早、新しくもなんともないですけど(苦笑
介護タクシーの利用価値って何だろう?
あんなに簡単に車椅子乗降を行っただけで乗降介助1回¥1000とかぼったくりでしょ
検索すればいくらでも介護タクシー事業者への不満・愚痴が散見されています。
そのような意見を吐き出したくなる気持ちも十分理解できます。
移動困難者は経済的に豊かでない方も現実としていらっしゃいます。
健常者に比べ外出の機会が格段に減る障がい者・高齢者が意を決して問い合わせをおこなっても、介護タクシーの料金体系が何だか分かりづらくて一般タクシーよりも高額負担であれば愚痴の一つや二つや九つも出ることでしょう。
しかしながら、我々介護タクシードライバーは、一般タクシーとは違った色合いの価値を提供しています。
それは、
- ドライバーもお客様もストレスなくタクシー車両へ乗り降りできる車椅子専用設備で、快適な移動とあんしん介助を提供できる
- タクシーに乗る前・降りた後(病室・自宅お部屋へのお迎え・車椅子への移乗介助・段差/凸凹悪路のクリア・その他お客様目線の気遣い配慮など)の介助をドライバーが責任を持って行っている
- お客様ごとの快適ドライブ(転院・入院退院 その他外出)に適した福祉機材(リクライニング車いす・ストレッチャー・酸素ボンベ・痰吸引器・階段昇降機・布担架・乗降スロープなど)を所有していて、お客様の身体状況に合わせた機材選定ができる
- バリアフリー飲食店・観光地やトイレ情報に長けていてお客様毎の要望に沿ったプランを提案できる
- バリアフリー・ユニバーサル社会への知識・見識を学びつづけ、車椅子ユーザー・視覚・聴覚・発達・精神障がい者が抱える「機会の不平等」「情報の遅れ」「奥にしまっている差別」を世に発信して気づいてもらう
これらの目に見えるものと目に見えない提供サービスの集合知がいわゆる「介護タクシー高いなぁ」ですね。
5つ目に関しては私だけが勝手に使命感を感じてやっているだけなのですが。。。。(苦笑)
介護タクシー事業者が与える価値/乗客がうけとる安心
利用してみてこのような付加価値を感じられたでしょうか。
ドライバーの接客や配慮や心配り納得が得られたでしょうか。
このようなサービスを受けても料金は安くてはならない、そうあるべきだとお考えでしょうか。
冒頭を振り返りますが、
利用する前にこのような説明をしっかり行ってくれる事業者なのかどうか、電話対応は丁寧かどうか、メールレスポンスは早いか・分かりやすいかをしっかりリサーチしましょう。
ホームページも運営している事業者だったら「サイトが見やすいか・メッセージが伝わってくるか分かりやすいか・問い合わせがしやすいか」も判断材料に加えましょう。
これらのリサーチを少なくとも利用したいエリアの3事業者から行いましょう。
その手間を惜しんでは良い介護タクシー事業者に巡り合えないと思います。
良い介護タクシー事業者って?
一般タクシーよりも高い料金支払いを求められる福祉・介護タクシーの運行サービスが誕生して20年余。
高いだけのタクシー事業者として判断されているならとっくに社会から淘汰されているはずです。
乗降介助1回¥1000を頂き、貸切観光料金1時間¥5000を頂く私など、ケアマネ・相談員・お客様から見放され、とっくに廃業しているはずです。
低価格を全面的に押し出した交通事業者は、その負担が末端のドライバーの精神的肉体的疲労を煽り、死傷者を巻き込む悲惨な事故を起こしてしまいました。
100円均一・高品質低価格・今なら50%割引セールというキャッチコピーが社会に流布され、そのサービスを当たり前のように受け取り、サービスとは良心的な価格(安い)でなければ支持しない したくない という価値観を、我々は知らず知らずのうちに刷り込まれてしまいました。
繰り返しになりますが、
その介護タクシー事業者を利用する前に、事業者自身が「どんな言葉で語るのか」に着目し、実際に「何を提供してくれたか」のサービス内容を振り返ってみましょう。
それでも不満や愚痴を吐き出さずにいられないなら最寄りの運輸支局へGOGOです。
「お住いの都道府県+運輸局」で検索をかければ出てくるはず。
こちらのコラムも是非参考になさってください。
【介護タクシーコラム】介護タクシーのクレーム・苦情は運輸支局へ