発達障がい児とのコミュニケーションは難しいが、面白い。

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本文とは関係ありませんで(笑)

バスとタクシーが大好きな男の子がいます。

その子は特別支援学校に通う生徒。

ご縁があって毎日バス停で顔を合わせます。

彼はバス・タクシーが大好きなので緑ナンバーのワタシの介護タクシーにも

興味を示して質問のマシンガンを浴びせてきます。

「免許はいくつから取れるの?」→「21歳からだよ」

「何で?何で21歳からなの?」→「18歳から3年経たないと取れないんだよ」

「何でそうなの?」

「介護タクシーって何人乗れるの?」→「僕のタクシーは5人だよ」

「普通のタクシーは何人乗れるの?→「3人から4人だよ」

「何で介護タクシーと普通のタクシーは乗れる人数が違うの?」→「介護タクシーは車いすが乗れるタクシーだから中の作りが違うんだよ」

「何で違うの?何で?」

「路線バスって非常口があるけど、開ける時は中から開けるの?」→「おー、よく知っているねぇ、そうだよ」

「外からは開かないの?」→「うーん、確か外からでも開けられたような。。。」

「何で中からしか開かないの?何で、何で?」

このように彼との会話は何か、好奇心旺盛な幼少期の子供との

会話に思えます。

ワタシが気を付けている事は、『何で?」と浴びせかけてくる問いに

なるべく短く・伝わりやすい言葉で・わかって貰えるまで受け答える

という、スタンスを取っています。

まぁ、朝の10分少々のコミュニケーション時間だからできることで

これが毎日顔を合わせるご両親なら、と思うと子育ての大変さに

頭が下る思いでありますが。

いや、その、短いコミュニケーションだからこそ

ワタシはベストを尽くして応えたいのです。

(少々、おおげさ)

彼とのそういうコミュニケーションを重ねる事で

ワタシの会話力・対話力も培われている気がするからです。

しかし、ちょいと困った事も。

彼があまりにもバス・タクシーが好きなために

バスの運転手とコミュニケーションを取ろうと、

彼の乗るべきスクールバスではなく、

路線バスが通るたび、手を上げて運転手に話しかけること。

勿論、ご両親や特別支援学校スタッフ、当日スクールバスに乗り合わせる他の生徒さんの

親御さんも

「違うよ、○○君。この路線バスは止めてはだめだよ、○○君は乗らないでしょ?」と、

何度も何度も説明しているのですが、

彼は路線バスが通るたびに手を上げて止めてしまうのです。

「おはようございます!僕はこのバスに乗りません!」

と、伝えたいのです。

彼の中でその路線バスが自分の乗るべきバスでない事はわかっています。

分かってはいるのですが、その理解している事柄をバスの運転手に伝えたいという強い思いと

運転手とコミュニケーションを取りたいという気持が合わさって

どうしても自分の中で衝動を抑えきれないようなのです。

これは難しいです。

彼の中で

乗らなくてもいい路線バスの運転手に

「僕はこのバスに乗りません」

という主張と、

路線バスが大好きだからその思いを伝えたいんだという強い主張が

我々の注意を弾き飛ばしてしまうのです。

彼の中の葛藤があるのでしょう。

「駄目だよ、両親にも周りの人にもスクールバス以外は止めたらダメなんだよ。そう、教えられたじゃないか」という自分と

「いや、ダメな事はわかっているけどそれを伝えなきゃ」というもう一人の自分が

ぶつかり合うのでしょう。

ワタシ程度の知識・見識で彼の衝動的行動を正そうなんておこがましいですが、

その毎朝の数分の対話で

彼のマシンガン質問を傾聴しながらどこかのタイミングで

路線バスを止めることなくスムーズにスクールバスに乗ってもらえたらな、と

感じています。

最近、こんな質問をワタシの方からしてみました。

「○○、やっぱりバスが好きなの?」→「……(無反応)」

「バスの運転手になりたいの?」→「……(ニヤっw)」

右の口角をクイっと上げた彼のしたり笑顔に

ワタシの心はちょいと満たされたのでした。

何か、一瞬だけ、彼と繋がったかのような気がして

ほんわかしたものです。

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花城 健

合同会社 代表社員兼 介護タクシーめぐり運転手  1978年 沖縄県・金武町生まれ   旅行をあきらめる障がい者・歩行に不安のある高齢者へ沖縄観光の成功を一緒に考え、現地ならではの情報提供を行い、ゆったり・ゆっくりの小旅行を企画する日本で数少ない駆け込み寺型の福祉・介護タクシードライバーでもある。 良質な情報に触れ・多少の不便を受け入れ・体験したいコトを明確にすれば、障がい者高齢者の旅行は必ず叶えられると確信しています。 THE  YELLOW MONKEYをこよなく愛す。 趣味・三線 読書 一人カラオケ ジムニ―イジり 落語・歌舞伎鑑賞 ウィングスーツ滑空妄想 資格: ヘルパー2級・視覚障害、身体障害者ガイドヘルパー・認知症サポーター・実務者研修(痰吸引・経管栄養)・手話3級・運行管理者(旅客)  実績事業: 障がい者外出の移動支援事業、高齢者通院支援事業を自治体より委託契約 身体障がい者福祉協会・会員の福祉向上送迎事業受託 発達障がい児通学送迎事業受託
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