排せつ介助を軽んじているヘルパーが度々見られる件

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リハビリパンツ

さて、ここで一つ貴方に問うてみよう。

貴方はヘルパー歴5年以上を有するベテランと言われてもいい経験者だ。資格取得時に講習を受けたとはいえ生の現場(訪問先利用者宅や老人ホームなど)での身体介助を初めて提供する時には心拍数がレッドゾーンへ駆け上がるかの如く緊張しただろう、疲弊しただろう。

そんなあなたも5年も毎日介助を提供していればコツも掴めスムーズな介助提供が行えるようになっているはずだ。ある日、久しぶりの余暇活動で施設から映画館へ片麻痺の利用者とお出かけとなった。数か月ぶりの外出に利用者も心躍らせている。映画鑑賞もハリウッド映画の定番・ドカーン、バカ―ン、どぅくぅしゅぅあぁ~のカーアクション・ガンアクション満載の内容で利用者もかなりご満悦で映画館を後にした。

映画館から施設まで車でおよそ50分。中・長距離であるためヘルパーのあなたは利用者に「帰り先まで時間かかるため念のためトイレ済ませておきますか?」

利用者はこう答える。「いや、大丈夫だよ、はやく帰ろう」

施設まであと10分で到着となるころに利用者が車内でこうつぶやいた。

「トイレ行きたいんだけど。。。。」

貴方の選択肢は2つしかない。どれをチョイスするだろうか?

「10分で着くから我慢してね~!」

もしくは。

「了解!近くに車いすトイレありますので(探すので)そこで済ませましょうか。」

利用者都合よりも介助者都合で介護が日常化していないか。

これはワタシが施設先や外出先で目にしてきたいくつかの事象だ。

何かしら違和感を覚えるものだ。しかし、ワタシは次の予約が詰まっていたり遠出の外出先でちょっと見かけた程度では「おいおい、その対応はおかしいじゃないですか?」と正義の裁きを下す気持ちまでには至らなく結果、見過ごすことが大半であった。

貴方ならどうするだろうか?

キチンと利用者の声に耳を傾けられるだろうか。

いや、これは介護現場の現実を知らない介護タクシードライバー程度の正義感ぶった、たわごとなのかもしれない。実際、障がい者支援施設・特養ホーム・サービス付き高齢者向け住宅では介護士不足・報酬に見合わない離職者が後を絶たずそのような現実のなか、そのしわよせは懸命に務める介護ヘルパーに行きつく。


夜も更けたある日のことだ。

ピンポンピンポン呼び出しボタンが鳴り響く。のどに詰まらせないように一瞬たりとも目を離せない食事介助を行いながらも、排せつ介助の依頼が5メートル離れた個室の男性より言葉が荒々しく投げ掛けられる。

「お~い!トイレに行きたいんだけど。」

ヘルパー

「○○さん、あと5分待ってください、こっち終わってからそちらに向かいますから~」

「駄目だよ、もう漏らしちゃいそうだよ~!」

ヘルパー

「大丈夫です、リハビリパンツに尿パットも重ねていますので。どうしても我慢できなかったらそのまましちゃってくださ~い!」


このような日常は恐らくだがあちらこちらで行われている事だろう。これを否定しているのではない。人手不足で排せつ介助に間に合わない場合は致し方ないだろう。そのためのリハビリパンツ・尿取りパッドの2重対策で予期せぬ失禁現象に備えているともいえるのだから。

長々となったが、時折見られるベテランらしきヘルパーに施設入所者が排せつ(おむつ交換含む)を訴えているのにヘルパーが返す言葉が、、、、

あと、10分で着くから。我慢してね!

こうやって突き放すような対応をしているヘルパーが現にいる事だ。正直、めんどくさいのだろう。施設についてからベッドへ移乗した時にでも、、とかその後の作業の『ついで・ながら』で対応しようとしているのかもしれない。しかし、どうだろう。失禁でぐっしょり濡れた尿取りパット・リハビリパンツで下半身が蒸れまくっている状態で我慢しろと言われたら。。。。

尊厳が守られていない現実がそこにないか。

これまた前振りが長くなったが先日、そのような問い掛けが介護タクシー利用者からあったのだ。あと5分ちょっとで施設到着だったが20秒悩んだ私はすぐ先にある車いすトイレに向かい不器用ながらも排せつ介助を済ませ、無事、施設到着と相成ったわけなのだが。

このような出来事からふと、過去の事象を思い出して今回のブログに至ったのだが、日々の慣れからくる怠惰な応対にならないように自分を戒める介護タクシー運行であった。

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花城 健

合同会社 代表社員兼 介護タクシーめぐり運転手  1978年 沖縄県・金武町生まれ   旅行をあきらめる障がい者・歩行に不安のある高齢者へ沖縄観光の成功を一緒に考え、現地ならではの情報提供を行い、ゆったり・ゆっくりの小旅行を企画する日本で数少ない駆け込み寺型の福祉・介護タクシードライバーでもある。 良質な情報に触れ・多少の不便を受け入れ・体験したいコトを明確にすれば、障がい者高齢者の旅行は必ず叶えられると確信しています。 THE  YELLOW MONKEYをこよなく愛す。 趣味・三線 読書 一人カラオケ ジムニ―イジり 落語・歌舞伎鑑賞 ウィングスーツ滑空妄想 資格: ヘルパー2級・視覚障害、身体障害者ガイドヘルパー・認知症サポーター・実務者研修(痰吸引・経管栄養)・手話3級・運行管理者(旅客)  実績事業: 障がい者外出の移動支援事業、高齢者通院支援事業を自治体より委託契約 身体障がい者福祉協会・会員の福祉向上送迎事業受託 発達障がい児通学送迎事業受託
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