施設入居がもたらす家族への安堵の時間。

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スロープ状況

先日、数か月ぶりにご利用いただいたお客様。

これまでトータル4年ほどのお付き合いになるでしょうか。

日々のお仕事に追われながら、休む間もなく、

お父様の排せつ介助・衣服着脱介助・電動ベッドから動き回らないか

注意を払い、

彼女は(娘さんです)懸命にお父様の介助生活を全うされてました。

通院利用が主で、当社の介護タクシーをご利用いただいていたのですが、

付き添い席に座られる彼女のお顔はいつも疲れ切っており、

となりの車いすに座られるお父様の事ある一言に

ナニ? はぁ? 

と、同じ車内空間に居るワタシに気遣いながらもそれでもあふれる

日々の苛立ちの感情は、

言葉の端々に出ておりました。

度々報じられる、高齢者が高齢者を介護する老老介護、

親の面倒は子供が見るべき、家族がサポートするべき

べき論は未だ日本国中のあちこちに存在してます。

ワタシのお客様の中にも、かたくなに、親は子供がちゃんと見るべき、

施設に簡単に預ける、預けっぱなしなんてもってのほか、

という方もおり、

どっちが正しいとか、

白黒はっきりさせるべき議論とかではないのですが、

少なくともお久しぶりに、数か月ぶりにお会いした彼女のお顔、

言葉の柔らかさは雲泥の差ぐらい違ったものでした。

お父様は自宅から施設入居されており、

通院先に向かう車中の中で優し気にお父様に語り掛けている様を見て、

ああ、この方はお父様の介助から救われたんだな、と率直に思いました。

実際、お話をする中で今までの自宅内介助の日々が強烈なものであったこと、

今の生活スタイル・社会の在り方ではこちらの身体・精神が潰されてしまうという事、

施設に入居することが出来てとても救われた気持ちになられた事。

一緒にいるからこそぶつかる、ぶつからざるを得ない感情。

そこから一定の距離を置くことで、生まれる優しさ。

そして、ささやかな笑い。

当時、65~70キロ以上はあるお父様の大きな体を

電動ベッドの上で右に左に体を移動させ、

排泄物で汚れたシーツ、オムツ、衣服を

12時間以上の勤務を終えた体で、休む間もなく介助に追われ、

お父様はお父様の意思表示があり、

親子の喧嘩は絶えず、かといって親子であるという血縁は変える事なんで出来ず、

世間体も気にされたであろう、

色んな諸事情を鑑みながら、ワタシは、

行きの車中も、

戻りの車中も、

優しく声を掛けられている娘さんをルームミラー越しに拝見し、

何だか嬉しくなったことを思い出します。

今までが、今までだっただけに。

身につまされる想いながら、

ワタシは母親との今後の在り方を考えなければならない時期に

来ているんだなとやんわり思いました。

やんわりとね。

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花城 健

合同会社 代表社員兼 介護タクシーめぐり運転手  1978年 沖縄県・金武町生まれ   旅行をあきらめる障がい者・歩行に不安のある高齢者へ沖縄観光の成功を一緒に考え、現地ならではの情報提供を行い、ゆったり・ゆっくりの小旅行を企画する日本で数少ない駆け込み寺型の福祉・介護タクシードライバーでもある。 良質な情報に触れ・多少の不便を受け入れ・体験したいコトを明確にすれば、障がい者高齢者の旅行は必ず叶えられると確信しています。 THE  YELLOW MONKEYをこよなく愛す。 趣味・三線 読書 一人カラオケ ジムニ―イジり 落語・歌舞伎鑑賞 ウィングスーツ滑空妄想 資格: ヘルパー2級・視覚障害、身体障害者ガイドヘルパー・認知症サポーター・実務者研修(痰吸引・経管栄養)・手話3級・運行管理者(旅客)  実績事業: 障がい者外出の移動支援事業、高齢者通院支援事業を自治体より委託契約 身体障がい者福祉協会・会員の福祉向上送迎事業受託 発達障がい児通学送迎事業受託
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