合同会社めぐりの企業使命は【バリアフルな未成熟社会を等身大の行動と発信で変える】ことなので、沖縄本島の観光地や飲食店のバリアフリー調査と発信をコツコツ行ってきました。
なぜなら、この仕事に携わってから、街中と人々の心にバリアが充満していることを知ったからです。障碍者らにとって外出は当たり前ではありません。
観光や外出を諦めていた人々に一歩を踏み出すきっかけづくりになれば……そんな思いで書いた3年前の記事がコチラ
介護タクシーめぐりとの沖縄観光ドライブを依頼くださった車いす女子は、この記事を読んでくれていたそうな。
ブログってね、「この記事役に立つのかな…書いている時間が無駄にならないかな……意味あるのかな?」って思いながら書くんですよ(笑)。
お役に立ちましたね、3年の時を経て。
ブログを通じての出会いは何物にも代えがたい喜びがあります。
介護タクシーめぐりwith女子 フェリーくだかで久高島へ
楽しい旅が始まる予感しかありません。天気にも恵まれました。
ヒルトン北谷から安座間港へ介護タクシーを走らせること45分、11:00出航のフェリーくだかが我々を待っておりました。
神のシマ・久高島の公共交通機関はレンタルサイクルのみ、もう一度いいます、レンタサイクルのみです。
車椅子ユーザーとの観光ドライブは福祉車両持ち込みを強くすすめます。
車両持ち込みの予約・お問合せは久高海運へ
フェリーくだか船内のバリアフリー状況
車両をフェリーに乗せたらすみやかに車椅子乗降を済ませましょう。
ご覧のようにスロープ完備なので船内アクセスも容易です。
上記画像右下あたり・手すり付きトイレの前方が車椅子ユーザーの指定エリアになっていますが、船内の混み具合を見ながら臨機応変に対応すればいいでしょう。
神のシマへ向かう1秒ごとに気持ちがアガってきます(笑)。
清潔感あふれる手すり付きトイレ完備でございます。
はいはい、腰にダメージを与えずにこのいやらしい凸段差をクリアするにはコツがいりますもんね。
このときに女性4名のうちの1名がトラベルヘルパーだということを知りました(笑)。
んー、マンダム。
船尾から沖縄本島を見る光景をお客様にも体感して頂くことができました。
余計な一言ですが、船の設計段階で車椅子ユーザー・福祉バギー(子供用車椅子)・ベビーカーが移動しやすいように配慮してほしいですね。
ヘルパーのスキルや男性に頼らずとも、健常者と同様の景色や空間を共有できるように、せつにお願い申し上げます。
フェリー運航およそ25分、久高島に到着しました。
久高島観光の充実は有料ガイドさん次第
旅や観光の充実には地元を愛している有料ガイドさんのチカラを借りましょう。
久高島区長認定の「久高島友の会」には、ガイドさんが4名在籍しています。今回は福治友盛さんにお願いしました。
久高島ガイドツアーの詳細・申し込みはこちら
ガイドさんのほとんどが本業とのやりくりの中でツアーを案内していますので、お早めの予約をおすすめしますよ
久高島には十字路が一切ないという説明が驚きでした。
言われてみればたしかに、無い ないんですよ。
余談ですが、こちらが久高島在来種の「NEKO」です。
名所の一つ「ヤグルガー」入口付近ではコバルトブルーのオーシャンビューが美しい。階段を降りた先に名所があるため、車椅子女子はしばし待機。
階段を下った先には……
生活用水として・儀式や催事に使われた聖なる水がこんこんと湧き出ておりまして。
車椅子女子にもこの聖水を体験してもらうべく差し出したところ…
なんと!
聖なるパワーを注入したかったのでしょうか、みずから頭にかけたではありませんか!!(笑)
まさかの行動にハンカチを差し出すヘルパー・笑いをこらえる友人の構図が仕上がりました。
しっぽり記念撮影を済ませまして、次なる聖地へ介護タクシーを走らせます。
久高島と人間の原点:ハビャーン岬にてアマミキヨを思ふ
3年前のリサーチ時に、久高島の原点にお客様をご案内したい!と思っていました。
叶えられて良かったですね。
ご覧のように砂利道が30mほど続き、ゆるやかな上り坂もあります。
車椅子ウィリー介助に慣れていないと難儀な思いをするでしょう。
お客様の体重は軽いので私もラクでした(笑)。
そんなことをおっしゃっていた気がします。
スピリチュアル寄りの言葉を多用されると個人的に萎えてしまうのですが、ガイドの福治さんは沖縄のおじさんらしさをバランスよく配合させながら、我々に久高島の歴史・慣習を伝えてくれました。
何気なく通り過ぎてしまう草木・道・建造物・大地・石などに、意味がありメッセージが込められています
何度も言いますが、シマに根差した有料ガイドの協力があってこそ、久高島観光が充実しますよ。
ガイドの福治さんは14:00 久高島発・安座間港へのフェリー出航時間に間に合わせるように、ガイド時間を調整してくれました。
2時間はあっという間に過ぎましたね。
パーラーさばにで黒糖ぜんざいをいただく
お客様リクエストの黒糖ぜんざいをいただいて帰りましょう。
この写真、めっちゃ好きです(笑)。二人の関係性がなんとなく表現されていて、なんかいいですよね。
屋根下のベンチ席では車椅子ユーザーとの食事に工夫を凝らす必要があります。
ご厚意に甘えてアツアツもずく天ぷらを頂きました、マジうめぇっす。
フェリーくだかにのって安座間港へ帰還です。
しかし、この写真も好きだなぁ。インスタ投稿しよっかな(笑)。
スロープ完備が甘美な普天間神宮のバリアフリー魂に感動した
安座間港からDFS那覇ギャラリアへ向かって女子4人組はお買い物となりまして私はしばしの待機。
その後、宜野湾市・普天間神宮に向かいました。
普天間神宮は琉球王国時代に王府から認められた琉球八社のひとつだそうですね。
県道81号線から普天間宮に入って右奥の駐車場側に、車椅子やベビーカー・福祉バギー用のスロープが完備されています。
お客様ご一行、障碍者目線のバリアフリー設備に感動されていました。
無理もありません。
歴史的建造物や世界遺産は障害者の利用を全く考えなかったからこそ、限られた敷地内で人々を魅了し続けたといえます。
スロープやエレベーターや車椅子転回も容易なトイレ設置となれば、原形をくずしたり敷地を拡張しなければなりません。
障害者や高齢者にも参拝しやすい空間を整えてくださった普天間神宮スタッフと関係者、そして、神宮の女神さまに感謝しました。
御朱印をもらうには20段以上の階段を上らねばなりません。
車椅子女子を見つけた巫女さんがすぐにかけつけてくださり、代わりに御朱印を押していただきました。
旅先の優しさに触れたお客様は満たされているかのよう。
8時間強の観光ドライブもあっという間で楽しかったですね。
それはそうと、女性同士の話が盛り上がって会話のラリースピードが上がる瞬間ってあるじゃないですか。
あれってすごいですよね(笑)
(何の話?)
マスク越しにも伝わるMECCHA EGAO!!
だけど、マスク着用が外出の基本ルールになったらダメだと思うんですよねぇ、ほどよく不潔を受け入れたいものです。
改めまして介護タクシーめぐりをご利用いただきありがとうございましたー!!