旅客から見たタクシー利用のメリットを介護タクシードライバー視点で何度かお伝えして来ましたが、改めて整理整頓してみました。
お客様個人の依頼に沿った目的地へのピンポイント移送
目的地へ移動する際の心労(乗り換え・経路把握)からの解放
移動しながらメール処理・睡眠確保などの効率的時間活用
デメリットと言えば、運賃が高い ←これですね。
まぁ、デメリットというには個人的にはしっくりこなくて、お客様の切なる声 と受け止めています。
顧客アンケート調査やネットで散見する呟きを見ても、「もうちょっと安くならないのか」「高くて気軽に利用できない」は古今東西問わずといった所。
しかしながら、人間(ドライバー)が意識を働かせてピンポイント移送を成り立たせる特性である事や労働集約型ビジネスである以上、運賃を削る事は回りまわってドライバーの精神と身体をも削る事とイコールでして、介護タクシードライバーの私としても避けてもらいたい所でございます(苦笑
喜ばれる を目指すより、小さなストレスを潰していきたい
介護タクシードライバーとしてそう思うのです。
タクシー事業者は、お客様に喜ばれるにはどのようなサービスを提供すればいいか・付加価値を届けたらいいか?に試行錯誤の時間を費やすよりも、
これをしたらお客様は不快になるのではないか・このような振る舞いにお客様はタクシーへの嫌悪感を抱くのではないか その車内設備に小さなストレスを抱くのではないか ならば、それらの不快要素を無くしていく事で運賃負担への心理が和らぎ、又利用したくなる交通機関と認識されるのでは?
そんな風な思考回路も増設されるようになってきました。
加点よりも減点されない方向に意識を働かせる という事ですね。
誤解のないように付け加えますが、付加価値を創造する事をないがしろにしているわけではありませんよ。
ただ、快適な移送と空間の提供こそタクシーの存在価値なのに、そこの部分をおざなりにして独自化・差別化・付加価値・ベネフィットと悩み続けている内はお客様にリピートされないだろうとも思えてくるんですね。
私が見知る限りでは、タクシーを利用したお客様の不快感理由にはこのようなものがありました。
- 指定時間通りに来ない(遅れる、の事前連絡なし)
- 車内の加齢臭充填率95%指数
- 運転が荒い(急発進・急ブレーキ)
- 手荷物満載・車椅子利用の高齢者お客様なのに運転席から動く気配なし
- 道を知らない
- 言葉遣いが下品・馴れ馴れしい
- 運転手の身だしなみが不潔・清潔感無し
タクシーを利用した人ならこの中のどれか3つは経験ありますよね(笑)
お客様に不快な気持ちを持たれると、回りまわってその業界全体のイメージも悪く染めていく要素となるものです。
ならば、そのような不快指数の成績をこれ以上 上昇させないように、指定時刻通りにお迎えし、出社前には体臭チェック・拡散防止施策(ニオわせないデオドラントクリーム )を講じ、第2種自動車免許所持者としての自覚を奮い立たせ、逆の(旅客)立場ならどうして欲しいかを考えて行動し、日々開発される道路状況の把握に勉め、接遇の伝道師・平林都の接遇道
の書籍を熟読し、冠婚葬祭にもフォーマルな場にも着用出来てクールビズの象徴的清潔感漂うかりゆしウェア
で旅客への接客を行えば、
それだけでタクシー利用の好印象を与えられ、お客様からのリピートも得られるようになってくる筈なのです(私見)
敢えて極論すれば、30代を超えた男性は常に体臭を放ち続けている という自覚をもってビジネスにプライベートに勤しまなければならないでしょう。私も今一度ワキに刻みたいと思います。
とまぁ、簡単に書きましたけど、そう簡単に事が運ばないであろうとも窺い知れるわけでして。
しかしながら、
清潔性
快適性
専門性
を向上させる事に勉めねば、自動運転システムにお仕事を奪われる可能性は高いでしょうし、人間であるからこその温もりと快適性を提供できる事こそタクシードライバーの存在意義なんだろうと改めて思うわけなんですねぇ。
福祉 介護タクシー乗車への小さなストレス・快適な乗車環境とは
AZR60ノア・ZRR80ヴォクシーというアイポイントの高いワンボックスカーで11年 事業を行ってきましたが、車いすユーザーでないお客様(高齢者・片麻痺・リウマチ・健常者)が、助手席や2列目3列目シートへの乗降の際に、不安そうに・息苦しそうに・ツラそうにしている様を幾度となく目にしてきました。
福祉車両といえども、それは、車いす乗車に特化した車両構造であって関節可動域に制限のある人への配慮は足りないものがあるわけでして、それならば、予算の範囲内で投資するべきは投資して、自分でカスタマイズ出来る所はDIYして、小さなストレス達を取り除いてみようじゃないかと奮起したわけなんです。
乗降ステップ

高さ170mmのステップ広さは 横幅300mm×奥行300mmでグラつきもほとんどなく、高齢者・障がい者の乗降を助けてくれる サポトヨステップ
モデリスタ・ハンドレール(手摺り)

3列目補助シートへの乗降に一役買います。黄色ペイントは自家塗装(笑)
助手席側・後付け乗降ステップ

地面からステップ面まで約170mm高さ確保により、初めの一歩がラクです。ドレスコードした女性への乗車配慮という意味でも副次効果を発揮します(笑)
乗降アシスト・補助グリップ(JA11ジムニースコットのやつ)

お客様の動き(欲求)を観察すれば、自ずと取り付け位置が見えてくる。
※解体屋で1000円程で購入かな? 車種は何でも良いと思います。
この位置に取り付けた事で、車内への乗降不安やプチストレスが軽減されるでしょう。
蛍光オレンジペイント処理で視界に不安を覚える高齢者らにも見やすく識別出来ますし、今までは簡易テーブルの端を掴みづらそうに乗り降りされていましたが、握りやすいグリップ設置で安心感を演出する事に成功しました。
個人事業者必見・squareクレジットカード決済ツール
2020年東京オリンピック・パラリンピックを迎えるまでもなく、カード決済が常のインバウンド観光客や、中小企業経営者のニーズとしてクレジット支払いがタクシーにも求められているのですが、既存の機器導入が数十万円だったり運転手負担の決済手数料が5~8%だったりと、何だかんだで現金支払いでお願いしたいというタクシードライバーの切なる声が上がっているようですね。

手の平に納まるカードリーダをスマホ・タブレットのイヤホンジャックに差してアプリを立ち上げ、カードをスワイプor差し込み、お客様からサインをもらうだけ。
キャッシュバックキャンペーンによってはカードリーダ―(¥4,980)が無料になり、固定費も一切かからないですし、決済手数料(3.25% or 3.95%)のみ事業者が負担すればよいこのツールを、私も愛用しています。
【カードリーダー実質無料キャンペーン中!】新規でSquareをご利用の方は今だけキャッシュバックでお得に!
月額固定費なし、決済手数料3.25%からのクレジットカード決済を。
取引先銀行がメガバンクなら翌日入金されますし(地方銀行なら1週間以内に入金)、アプリで売上管理も把握しやすいですし。
正直な所、このカードリーダを活用したのって5回ほどなのですが(笑)、そのたった5回でも、「クレジットカードで支払いたい・現金支払いは避けたい」というお客様のニーズに応える事が出来たわけですからこのツール導入は成功と言えるでしょう。
介護タクシーに限らず、個人ビジネス・スモールビジネスを経営している方なら要チェケラでっせ。
このように、旅客が抱くタクシー業界への不満・不安を払しょくし、「もう少しこうなったら便利で使いやすいのに…」というニーズを読み取り、その対案を講じればタクシーの存在価値ってまだまだイケるんじゃないか って思います。
台風一過の沖縄からお届けしました。