ズバリ、
- 入園口となりの車いすトイレで先に用を済ませておくこと
- 湖水観賞舟乗り場(綾舟場あやふにば)手前のくねくね坂に気合を入れてのぞむこと
ですね。
前回リリースした記事が思ったよりも好評頂けまして嬉しい限りでした。
障がい者にとって始めて訪れる観光地というものは、
「どこに〇〇がある・どこで〇〇できる」という目安や皮膚感覚が全くないので不安を覚えることもあるわけです。
健常者が難なくアクセスできる場所や局面も、
障がい者からみれば相当の労力と心持ちをすり減らしていますからね。
行ってみなければ分かりえないことを旅の面白さ・醍醐味と捉えられるならそれに越したことはないのですが、
事前に知っておくことで重い足がやっと動き出す…という心理は障がい者高齢者の旅行/観光実現に欠かせない要素です。
前置き長くてすいません。
では本題に入りましょう。
今回のブログも、車いすガイドに慣れていない方や自走式車いすユーザーがビオスの丘を楽しむにあたって知っておくべき注意ポイントを記しています。
冒頭で述べた2つのポイントを念頭に置いていただいて、ビオスの丘で人気の湖水観賞舟へ最短アクセスするルートも紹介していますので参考になさってください。
※リサーチ日 2019年8月21日時点でのバリアフリー情報であることをご理解ください。
ビオスの丘 障がい者専用乗降所はぜんぶで5台分
ビオスの丘入園入り口に車いすマークのポールが立っています。
注意深く見ないとわかりづらいかも。
木陰の下に3台分、木陰の向こうに2台分ありました(←大型バス停車場となりです)。
ビオスの丘で利用しやすい車椅子トイレは入園口すぐとなり
いやー、何度も何度もお客様をご案内しているのに、こんなところに車いす対応トイレがあるとは知りませんでした。。。
外側の標識には車椅子マークが見当たらないので、てっきり健常者だけ利用できるトイレだと思いこんでいたのですが。
健常者トイレのなかに設けられています。
フラットな床で左右に手すりがついてスライドドア構造の車いすトイレはこちらにしかありません。
後述しますが、
園内のトイレは片方にしか手すりがない・もしくは手すりそのものが付いていないので車椅子ユーザーにとって不便を感じるかと思います。
入園前に済ませておいた方が得策かと思いますよ。
ビオスの丘公式サイトより、入園口となりのトイレ見取り図を拝借しました。
↓ ↓ ↓
男女両方に手すり付き車いすトイレが備わっていますね。
ビオスの丘 園内通路は凹凸ほとんど無しの舗装施行
傾斜がきついスロープ坂をのぞいて車椅子移動に不便を感じることはないでしょう。
あ、
一か所こんなポイントも。。。
ヤギが囲われている遊御庭(あしびうなー)近くの通路です。
修復を望みたいですね。
車いすのまま乗れる湖水観賞舟への最短ルートはこれだ
入園口で湖水観賞舟こみのチケット購入後、
エレベーターで降りると色鮮やかな亜熱帯植物が出迎えてくれます。
そのまま突き進みますと。。。。
このような分岐点になりますのでターンレフト・左折しましょう。
しばらく進むと、また、分岐点がみえてきます。
まよわず左折です。
エレベーターを降りた後、「進んで左折&進んで左折」と覚えておけばいいですね。
下りは注意深く 上りは気合を入れて 鬼門のくねくねスロープ坂
距離にしておよそ40メートルの傾斜坂です。
上り側の視点。
写真では伝わりづらいですが、40メートルほどの傾斜坂で車いすガイドに慣れていない方からすると不安を覚えるでしょう。
電動車いすユーザーならその走破能力を活かしてスイスイ行けますが、
- 車いす操作は病院内での移動だけしかやったことない大人
- 車いすユーザーとの外出経験がない人
- 自走式(手でこぐ)車椅子を相方とする車椅子ユーザー
なら体力消耗激しいスロープ坂となるでしょう。
城間けいすけ君と喜納翼さんならあのフィジカル力をいかんなく発揮してグイグイ登っていきそうですが(←見てみたい)
話を戻して、この鬼門のくねくねスロープ坂を超えると湖水観賞舟乗り場が見えてきます。
乗り場と観賞舟をつなぐ折り畳み式タラップの1.5㌢段差に注意すべし
鉄製・折り畳み式の渡しタラップで舟へと乗り込むのですが、
微妙ないやらしい1.5センチ段差に気を付ける必要があります。
舟を操作しつつジャングルクルーズの面白ガイドも行うビオスの丘スタッフが、折畳み式タラップ乗り越えを手伝ってくれます。
余談ですが、湖水観賞舟は車いすユーザー4名以上同時乗船できる仕掛けがベンチ下に施されています。
スライドピンでベンチ骨格を押さえつけている構造です。
時折、介護施設・障がい者支援施設団体で車いすユーザーが複数来園されるそうです。
そのようなニーズにも対応してくれるありがたい配慮ですね。
車いすユーザー2名なら問題ないと思いますが、3名以上の同時乗船ご希望であれば事前にビオスの丘へ問い合わせて現場スタッフの準備態勢を整えてもらいましょう。
私が今まで車いすユーザーをガイドしてきた経験から言わせてもらいますと、
健常者から先に舟へ乗ってもらって車いすユーザーは中央通路…というパターンが多いですね。
余談ですが、だみ声で話すガイドさんがおススメかな(←運次第)
スベっているようでスベっていない絶妙なトークで亜熱帯植物の知識とビオスの丘のアクティビティ案内を行ってくれます。
湖水観賞舟運行は9:30~17:00の間に30分間隔で行われています。
例えば、10:00スタート・10:30スタート・11:00スタートみたいな感じですね。
湖水観賞舟は必ず乗りましょう。
都会の喧騒を忘れさせてくれるやすらぎと癒しがあなたを待っています。
ビオスの丘園内の車いすトイレは東村屋(あがりむらや)にあるけど…
車いすトイレは軽食やデザートを楽しめる「東村屋あがりむらや」の建物1階に併設されています。
とはいえ、車いすユーザー視点からみれば、このトイレ2か所は車いす対応トイレとは言えない構造です。
2か所それぞれとも健常者男女利用可能のトイレとなっており、どちらにも手すりは付いているのですが、おまけで付けたような作りです。
これ改善求めたいですね、健常者の介助がないと手すりの調整ができない旧式なので。車いすユーザー単独では手すりの位置調整ができませんよ。
片手で操作できる跳ね上げ式がいいでしょう。
ちなみに、手前側のトイレは車いすの小回りが効かない狭いトイレです。
手すりもトイレ入り口側の片っ方にしかありませんし便器前方からの車いすアプローチもできません。
もう一つの奥側トイレの方がわりと広々していますよ。
↓ ↓ ↓
写真撮影が下手すぎてトイレの奥行き感が伝わりませんが、入り口から便器まで3メートル以上離れている縦長の空間でした。
ただ、先ほどのせまいトイレと同じで手すりが旧式タイプですし向こう側に付いてないんですよね。。。
しかも、真夏になりますと、トイレ空間の温度上昇により汗が噴き出してきます。
昔はお客様に冗談で「トイレにもクーラー付けたいですよね」と言ったものですが、温暖化現象により車いすトイレへのクーラー標準化も検討すべき課題でしょう。
健常者のようにスパッと用を足せるわけではありませんからね。
これは食べておきたい 東村屋(あがりむらや)販売・ぬちまーす入りブルーシールアイスクリーム
¥400以上もしますが、天然ミネラルたっぷりの塩入りソフトクリーム。
なかなかに美味でボリュームもあります。
余談ですが、周りは家族だらけでして、私一人で大人4名のテーブル席を占有しつつのアイスクリーム テイスティングでした。
おもろ茶屋トイレには手すりがまったく付いていない
さきほど紹介した軽食休憩ができる東村屋(あがりむらや)のほかに、
園内中央に「おもろ茶屋」という小休憩ができるスペースがあります。
こちらのトイレは、さきほどの東村屋に比べて少し広さを感じましたが、手すりが全くついていませんでした。
介助者が一人いないとこちらのトイレ利用は厳しいでしょう。
ビオスの丘バリアフリー観光のまとめ
- 入園口となりの車いすトイレで先に用を済ませておく
- 湖水観賞舟乗り場手前のくねくねスロープ坂は気合を入れてのぞむ
以上の2点を抑えておけば、亜熱帯植物の群生と、つぶらな瞳に勇ましい角が特徴の水牛に触れあえる〝生命/命の丘〟ならではの醍醐味を味わえるでしょう。
※「ビオス」はギリシャ語で命・生命を意味するそうな
沖縄観光の参考になさってみてください。
介護タクシーめぐりでもビオスの丘園内のガイドを承っております。
お気軽にお問合せくださいねー。