2日目も南から北へ、北から南へと大移動を行い、
7時間ほど貸切観光をご利用頂きました。
車いすユーザーにとっては長時間のドライブや
時折、路面から突き上げられる反動で
身体やお尻への負担も大きかったと思います。
10年携わってもいまだに運転が下手くそだなと反省します。
今度おもてなしする時までには
ラグジュアリー感ゴリゴリ・身体への疲労を和らげる
スーパーサスペンションの
新車のアルファードを揃えておきますので
又のお越しをお待ちしておりますね、川端様・宮下様(笑)
繁忙期や混雑した美ら海水族館での鑑賞視点について
これですねー、
前々から車いすユーザーをお連れした時に
モヤモヤしている 感覚なんですが。
3月の3連休・中日という事もあってか
いつもより強烈な混み具合の美ら海水族館。
インバウンド・国内・そして沖縄県民が水族館鑑賞を
楽しもうと 押し寄せている様なのですが。
ハッキリ言って車いすユーザーは
ほとんど水槽内の魚を見る事が出来ないんですよ。
この混雑なら尚更。
私を含めた自立歩行に難がない人達は、
人ごみの隙間をかいくぐって タイミングを見計らって
水槽前のポジションを確保する事が可能です。
しかし車いすユーザーにそのようなアクションは厳しいものがあります。
自ら操作した車いすが接触しないかひやひやしていますし、
しかも目線の高さがフロアから大体1100mm・1メートル弱なので
大人たちが水槽前に群がっていれば 背中や腰ぐらいしか確認する事が出来ないわけで(苦笑
これってどうなんでしょう。何かフェアじゃない気がする。
明らかにハンデを負っています。
「すいません、少しだけ場所を譲ってもらえますか?」と
いちいちお伺いたてねば絶対に譲ってくれることはありません。
他の来場者もそれぞれの思いを持って美ら海水族館に訪れ、
まずは自分の周りの家族・恋人・友人知人と鑑賞を楽しみたいという欲求が先に来ます。
譲り合おうという配慮はうっすら感じられるものの、
あれだけの混雑した空気ともなると例えは非常に悪いですが
ベルトコンベアーに載せられた商品のように
強制的に 進まざるを得ない圧力に襲われるんですね。
いや、アイドルの握手会で5秒くらいしか
話しかけることが出来なくて スタッフに「はい、終わりですねー、はい次ー。」
みたいな感じと言えば伝わりやすいだろうか。
私が場所取りを試みようとしても
そういった気を使わせる事が 心苦しくなるらしく
「大丈夫、次行きましょう」となっちゃうんですねぇ。
私たち沖縄県民ならまだしも、
貴重な時間とお金を投資して 遠方から沖縄観光に来られる
お客様の満足度を高めるためにも 水槽手前に車いすユーザー用の
通行ルート確保してもいいんじゃないだろうか。
通行ルートが厳しいならせめてベストポジションの
カメラ撮影場所を確保してあげて そこのエリアは
車いすユーザーが来られたら 優先的に案内するようにスタッフに動いて頂くとか。
(600mm四方を区画して)
もう一度言いますが、車いすユーザーって
我々健常者よりも水族館鑑賞に当たっての ハンデが大きいんですよ。
まぁ、混雑する時期をズラして来るとかすれば
解消されるでしょうし 各水槽エリアに
スタッフを配置するというのも 運営側からすれば厳しいものがあるでしょうけどねぇ。
いつ訪れても水槽内の生物を自分の目でしっかり観察・鑑賞できる
そういう風な在り方を望みたいものです。
因みに外国の方は日本人よりもハンディキャップの方への
配慮がとても行き届いていて積極的に関わってくるんですよね。
「どうぞ、こちらの方で見てください」 ってスマートに
笑顔で誘導してくれ、譲ってくれますから。
古宇利島・海岸でのささやかなリクエスト
お客様へ改めてお聞きしたんです。
しかしながら。
沖縄観光初日・2日目ともあいにくのお天気。
晴れていない沖縄なんてはっきり言って魅力5割減です(笑)
申し訳なさをひしひしと感じながら古宇利大橋を渡り
海岸へと足を運んだのですが。
聴覚障害のお客様・川端様が宮下様に向かって
「おいでおいで!砂浜いけるよ、イケルから」と
急き立てるのですが 万が一にも砂浜にハマってしまっては
怖いという気持ちからか 宮下様は遠慮して波打ち際から
15メートル手前でストップ。
宮下様ご使用の電動車いすのタイヤの幅広い外観からや
踏み固められた感触の砂浜から私自身も行けるんじゃないかな?
と思ったのですが100%保障は無いため 波打ち際で動画を撮影される
川端様を宮下様と共に眺めておりました。
本来であれば車いすユーザーも波打ち際の模様をすぐそばで
眺めたいと思うはずです。
海の匂いを感じたいと願うはずです。
多人数の介助を要してまでは心苦しくて敬遠されますので
望ましいのはビーチマットが整備されることかなと思うのですが。
そう思っていると大変興味深いブログを見つけました。
【須磨ユニバーサルビーチ計画】~第一弾・車いすで砂浜(海・海岸)へ!~~
これなら砂浜を埋め立てることなく、
ビーチマットの回収・展開も容易そうですし (そのように見える)
イイことづくめなんじゃないか。
やはり、こういう福祉目線やバリアフリー概念の成熟度って
海外が上ですよね。
あ~、研修を兼ねて旅行に行きたい(笑)
先ほどのブログを読んでいただいたらお分かりのように
車いすユーザーも海水浴を味わいたいという欲求はあるんですよ。
その気持ちを
- 手伝ってもらうのが心苦しい
- 情報を知らない・行き渡っていない・届いていない(ビーチマットなどの道具)
などで押し殺してしまうんでしょう。
勿論、そこまで海に入ろうと思わない・
そもそも海自体が好きじゃない という方もいるでしょうけど(笑)
2日間の貸切沖縄観光を通して私自身も新たなる課題が得られましたし
お客様が求める沖縄観光への願い・要望・欲求を伺い知る事が出来ました。
近くにある食堂で海鮮料理をおいしく頂きました。
正直ですね、喜んでもらえているのかなって不安はあったんですよ。
しかし。
最後の観光地に送り届けた時にお客様がこう仰いました。
「花城さんの事を紹介したい友達がいるんですがもし可能なら対応出来ますか?」
フワッと身体が軽くなりました
2日間に渡り介護タクシーめぐりをご利用いただき本当にありがとうございました。