ご縁があって以前、発達障がい児の通学の
サポートを介護タクシーで担当していた時期がありました。
発達障がいという言葉も近年生み出されたものですが、
そもそも
発達障がい支援法という法律の整備も平成17年の事で
これから制度の充実と一般世間に対する啓もう活動にも
力を入れなければならない所なんです。
ワタシ自身もまだまだ経験・知識不足な所があり、
より、学びに力を入れなければなりませんが、
今回、問題となった点をブログで公開する事により、
一般の方にも予備知識として知って頂き
現行制度が今の時代にそぐわないようであれば
制度の改革・変更も速やかに行われるべきだという、
共有の内容となれば幸いです。
その子は中学校時代、自治体の通学制度を活用して
介護タクシーで特別支援学校の大型送迎バスが
停まるポイントのバス停まで
その子の自宅から指定バス停までの区間をワタシの介護タクシーで
送迎しておりました。
えっ?
母親ないし、父親が自家用車でバス停まで送ればいいんじゃないの?
という疑問もありましょうが、
日本国内にいる両親全てが自動車免許を取得しているわけでなく
クルマを所有しているわけでなく、
両親のお仕事の状況、
世帯の収入状況とかを鑑みると、現状、
ワタシの地域では
介護タクシーという移動手段しか無かったわけです。
勿論、運賃やその子の障害の状況に応じて介助料金は発生するわけで
ワタシが担当していた子は自治体の判断により
利用料金の補助が出ておりました。
ご家族にとってもワタシにとっても
大変にありがたい事です。
悩ましいのは、
全国にある1718の自治体(平成26年4月・総務省調べ)の
発達障がい児への通学奨励費の補助配分や上限額に
ばらつきがあったり、
支給決定の判断の物差しもばらついていること。
(これは本当に難しい所です。)
予算が潤沢の自治体。
予算が貧困の自治体。
どうしたって公平・不公平の感情は出てくるでしょう。
同じ日本国民とはいえ、
自治体の予算状況によっては受けられるサービス、受けられないサービスに
開きが出るのは本当に悩ましい事です。
世間には生活が安定するという理由が優先の議員・公務員を選ぶ方がいて、
当選、採用に至った後の
それらの仕事ぶりのクオリティーの低さや
公(おおやけ)に仕えるという本来の精神から外れたバカものは
ドラッグに溺れ、
税金から出ているという意識もどこへやら
不正を働くアホ議員・公務員が豪遊を重ねたりなど、
本来、必要とされる方に予算がつかず、
毎月の給与が保障されている奴らがさらに税金を搾り取るという
愚行にもいい加減にしてほしい所です。
そいつらにお金を付ける必要はないでしょう。
支払いたくても支払えない貧困家庭に予算はつけられるべきです。
話がだいぶそれました。
すいません。
その子が同校の特別支援学校・高等部に合格し、
また以前のように奨学費の補助が出るかと思いきや、
自治体の通学費・補助対象が義務教育の中学校までだったということ。
これはワタシ自身も勉強不足・知識不足で直前になって分かったこと。
お恥ずかしい話ですがそのまま特別支援高等部も
継続して送迎できるだろうという甘さがありました。
ならば、国制度の
『特別支援・就学奨励費』の補助対象でどうにかならないかという
所で特別支援学校側でも動いていただけたのですが、
基本、通学費補助でも
公共交通機関のバス利用が原則で
タクシーは例外だとのこと。
おいおい、
発達障がい児の特性を理解しているのでしょうか。
親御さんとの情報の共有が出来ていないのでしょうか。
その就学奨励費の基本概念が
健常者の子供を対象とした制度のままだという事。
発達障がい児には
感情の不安定さや、落ち着きがない、
いきなり声を荒げる、場合によっては手が出るなど。
毎日苦労なさって子育てをされている親御さんにでさえ
そのような行動が出てしまうのもよくある事で
一般のバスなんて不特定多数の人間が入り混じっているわけで
その車内空間で果たして目的地学校まで
落ち着いて乗車できるでしょうか?
出来るだろうと安易に考えているんですよね?
もしくは単に知らないだけだと思いますが。
ましてや、お子さんの状況によっては
バス停を降りた先からの通学路~学校までのルートも
安全に通学歩行できるかと言う心配もあるわけです。
バスでさえそのような通学への不安もある中、
ピンポイントでお迎えに上がり目的地までプロのドライバーが輸送する
手段のタクシーが該当に当たらないとのこと。
ここもおかしいですね。
まぁ、一般のタクシードライバーは介護の講習など基本受けていないドライバーが多数で、
その状況で発達障がい児の通学を担当するとなると
ドライバー自身が不安である、と言う現実はあるでしょう。
そういったときの介護タクシーなのです。
我々介護タクシードライバーは事業許可を得るまでに
初任者研修と言う講習を受け(旧・ヘルパー2級)
高齢者や障がい者に対する基礎知識・基本介助を
決して安くはない代金を支払って学ぶわけです。
勿論、バスに比べれば利用料金の高さは事業者のワタシ自身が
一番よくわかる事ですが(苦笑)
その料金の高さには
利用者が指定するお迎え先にピンポイントでお迎えに上がり、
基礎知識、基礎講習を受けたドライバーが安全に
目的地へと移送、
もっと言えば、介護タクシーに乗車する前の段階、
目的地へ到着した後の見守り介助もキチンと対応できる、、、
という価値が介護タクシー料金に含まれているのです。
このブログをご覧の関係者の皆様、そして、
初めて知ったという一般の方も
どうぞ、この事実を知って頂きたいです。
特別支援学校の就学奨励費・交通費の移動機関の対象に
介護タクシーも選択肢の一つとして認定していただきたい。
そのように思います。
話を戻しますと、
ワタシが担当していたその子は自治体側の暖かい配慮により、
通学費の補助対象を高校まで広げて頂き
通学が出来る事になったのですが、
ワタシとその子が良ければいいという話ではなく、
現行の特別支援学校の就学奨励費の制度の捉え方を
今の時代に即した内容へとスピーディーに変化するべきです。