先日、半年前にご利用いただいたお客様から久しぶりに介護タクシーの予約を頂いた。2017年元日、介護施設から自宅までの一時帰宅という運行内容だ。数ある介護タクシー事業者の中からこうやって依頼を受けられることを嬉しく思う。
そのお問い合わせのやり取りの中で乗降介助料金の価値が伝わっていなかったようなので電話で四苦八苦しながら説明したのだがこのブログを読んで頂いている方やこれから介護タクシーを利用しようかと思案中の方への予習的ブログとなれば幸いである。
乗降介助って?
介護タクシーの業務に欠かせないサービス・乗降介助。漢字の羅列を少々かみ砕けば『乗り降り介助』。
つまり、車椅子ユーザーや自分の力でクルマへ乗り降りする事が出来ない移動ハンデ者へ行う手助け・お手伝いの行動のことですね。この部分が伴うからこその介護タクシーと呼ばれる所以なのですが、改めてご説明すると介護タクシーの利用料金は
運賃(どれだけの距離を走ったか)+
介助(どれだけのお手伝いを行ったか)
が基本体系なんです。(今回、福祉機材使用料金は割愛する
その介助料金の基本である乗降介助のサービス提供範囲とは、
- お迎え先玄関から介護タクシーまで車いすを誘導・移動させる
- スロープ・リフトを使用して介護タクシー車内に安全に乗車
- 車椅子固定装置でがっちり車内に設置、シートベルトもかける
- 目的地到着後、逆の手順でシートベルトを外し固定装置を外しお客様を目的地玄関まで移動して終了。(病院なら受付窓口まで)
以上である。
この一連の流れに対しての介助料金が¥1000。1~4の流れを1回とカウントする。1カウント¥1000である。往復利用なら¥2000となる。因みにこの乗降介助料金、全国統一ではない。¥500提供者や無料で引き受けるサービス提供者もあるので詳しくは各・介護タクシーホームページを検索頂きたい。
手慣れた介護タクシードライバーなら1~3の流れを3分以内におさめる。この数分の労力に対し、¥1000は果たして高いと感じるか安いと感じるか、どちらだろうか。
勿論、高いと感じる方が大多数だと思う。第三者的に見れば何だか素人の自分でも出来そうだと感じるだろう。実際、介助の経験が全くないど素人にワタシが15分ほど指導すればそれっぽく見せられる動きは身に付けてもらえる。(簡単に見えるがそこにいくつもの注意点がある)
しかし、この1回¥1000にはそれ以上の価値・対価が含まれているのだ。それは、車いすごと車内にスムーズに乗車出来る (リクライニング車いすやストレッチャーなどの特殊・移送機材もスッポリ)この部分に大きな価値が含まれている。今でも、病院の正面出入り口付近で重さ15キロの車いすをトランク・後部座席から引きずり出し、折りたたまれた車いすを座れるようにセットし、開口部の狭い助手席から高齢者や障がい者を車いすへ移乗させる、、、この一連の流れは介助者にとってかなりの身体的負担なのである。
いや、日体大のスポーツマンなら造作もない準備運動ぐらいのカロリー消費だろうが、90%以上の高確率でそのような介助を行う方の年齢層は40後半から70代の年齢層と相場が決まっている。腰への負担はかなりのものだ。また、自家用車で通院に来られている方は車いすへ乗せた後、後続車の邪魔にならないように駐車場へ移動しないとならないし、その間、車椅子ユーザーは一人ぼっちになるという状況もある。ここ最近は警備員が親切に手伝ってくれる病院も見られるようになったが(ごくごく僅か)。

スロープでサッと車内へご案内します!w
このように車いす専用車両でお客様の依頼にお応えする日常の介護タクシー。

最大車いす2台乗車出来まっせ!
専用の車両で講習をキチンと受けたヘルパーの資格所持者が安全に介護タクシーへの乗り降りの介助を行う。ヘルパー自身も、介助を受ける車椅子ユーザー自身も身体への負担もなくスムーズに乗り降りが完了される。
この利便性にお客様は料金をお支払い頂いているのです。
そう、ワタシはお伝えしました。
伝わるブログとなれば幸いである。