以前ご利用いただいた貸切沖縄観光で東京からお越し下さった聴覚障がい者のお客様と電動車いすユーザーのお客様が介護タクシーめぐりをご利用頂いた経緯を改めてお伝えしようと思います。
同様な障がいを抱える方へ、沖縄観光や旅行に際しての気づきとなれば嬉しいですね。
まず、聴覚障がい者お客様は音を聞き取る事が出来ず、コミュニケーションとしては、手話か、口話(唇の動きで言葉を読み取る)で相手との会話を行います。
今回の沖縄観光のきっかけも電動車椅子ユーザーのお客様が誕生日を迎えられるとの事で、出発当日ギリギリまで内緒にしてサプライズ企画としてプレゼントしようという心意気と優しさにあふれる彼女の気持ちからスタートしたものでした。
居酒屋で働いていた麗しき女性を飲みに誘い、帰りのタクシー代をスマートに渡してダンディズムを見せつけてやろうとしたものの、財布には500円玉と5000円札しかなく、5秒考えた後に500円玉を彼女の手のひらにそっとおいた私とは雲泥の差であります(笑)
話がズレました。
そのサプライズ企画の段階で私のサイトが検索に引っかかり、メールで問い合わせを頂いたわけなのですが、、、、、
音声のやりとりが出来ない聴覚障がい者はホテルの予約が成立しない
成立しない、と書きましたが、成立しづらいが妥当かな。
沖縄観光利用にあたってホテルでの宿泊を計画されているものの、どうやら、事がスムーズに運ばなかったようなのです。
ポイントは2つです。
- サプライズ企画故に周囲に頼らず秘密裏に勧めたいから健常者には頼れなかったと思われる(電話代行依頼とか)
- 当然、ホテル宿泊予約旨をメールで打診しているものの、ホテル側から一向に返信が来ない様子
事の経緯をメールで確認した私はお客様ご希望の宿泊ホテルに直接電話で確認を取ってみました。すると、
後後分かったことでしたが、聴覚障がい者のお客様は旅行代理店サイト経由から申し込んだようなのです。これは推測ですが、おそらく、旅行代理店サイトのメールボックスで埋もれていたんでしょう。気づかれぬまま時だけが過ぎ、お客様の焦りにも繋がったのです。
私は改めてお客様の要望をお聞きしました。
- 禁煙ルーム希望
- バリアフリー対応で広々とした入浴・トイレスペース
- 国際通りに近くてゆいレールにもアクセスしやすい場所
- 安ければなお良し(笑)
なおかつ、お客様に説得力を持たせるため、ホテル側にバリアフリールームの画像を添付してもらい視覚的にも安心してもらえるように工夫しました。
いわば、私自身がお客様と宿泊ホテルをつなぐ仲介業者に変身したのです(笑)
今回の出来事から学べたのは、聴覚障がい者の送迎に携わっている経験のある私でも、障がい者が日常生活の中でぶち当たる社会のバリア(買い物精算時・バスタクシー利用・歩道、車道通行時での危険性など)で無知な所があったんだなという反省でした。
沖縄観光プランニングもお任せあれ
沖縄観光に限らず、旅行者は事前にネット検索やるるぶ雑誌などで行きたい観光地や、これだけは買いたいお土産品の目星を検討されています。
しかし、土地勘のない方ですと、目的地Aから目的地Bまでの移動時間(最短ルートや渋滞も考慮した)が読めなかったり、また、車いすユーザーでも気軽に活用できる多機能トイレの場所や、バリアフリー対応の飲食店(沖縄そば屋さん・沖縄の匂いが感じられる食堂)の細かな情報を読み取ることは厳しいものがあります。
そこで私の出番なのです(笑)
介護タクシーめぐりは沖縄観光や旅行に際してのお客様が抱えている不安要素を一つ一つ取り除く、お客様と共に創り上げていくオーダーメイド観光プランニングを行っております。
つい先日も、沖縄観光を叶えたいという障がい者の方から連絡を頂き、お客様の不安要素をなくしていきながら旅行実現に向けて着々と準備を進めている最中です。
もう少しで石垣島へ同行出来そうだったのですが…予定を変更して、お客様と一緒に観光プランニングを練り上げている最中です。
先日の聴覚障がい者・お客様の不安要素を限りなくゼロに近づけた事で、サプライズ沖縄観光の実現に繋がり、私自身も、2日間の貸切観光を通じて色々と学びが得られました。今現在もLINEを通じて時折コミュニケーションを楽しんでおります。勿論、このサプライズ企画の経緯のブログ発信の許可も頂いています。
改めて学びを振り返ってみましょう
聴覚障がい者へ配慮すべきコト
宿泊業者も運送業も飲食店も小売店にも言える事かなと感じます。つまり、音声以外でのコミュニケーション手段を用意しておくことです。
- 手話
- 筆談ボード
- 補聴器
- FAX
- 文字盤(日常生活で多用される言葉・文法があらかじめ記載されている)
- SNS、メール、LINE
因みに聴覚障がい者全員が手話でやりとりを行っているわけではありません。
聴覚障がい者といっても全く音が聞こえないろう者や、聴力が弱まった難聴者も含まれるため、状況に応じたコミュニケーション方法を選ばねばなりません。
大事な事は、音が聞き取れないというハンデを抱えた人々に対して、サポート側が今ある手段の中で、やれる事をやりきるという姿勢だと思います。相手の目線に立って真剣に考えれば必ず打開策は見つけられますから。
介護タクシーめぐりは沖縄観光や旅行に際して、
- 一歩が踏み出させない
- ○○が気になって悩んでしまう
という障がい者や移動にお困りの高齢者の方からの相談も受け付けております。
現地生まれ現地育ちのドライバー花城へ遠慮なくお申し付けください。
お互いの意思表示の確認から不安は取り除かれ、未来はよりよく切り開かれていくのではないでしょうか。