このブログタイトルの表面だけをなぞれば、てめぇの経営努力を怠って周りの善意で何とかしてもらえないか、という神頼み的な態度が気に入らないという方もいらっしゃるかもしれない。まずは最後まで辛抱強く読み進めて頂きたい(苦笑
とりあえずこのリンク先をご覧になって欲しい。あの有名なチャリティー番組では毎年平均10億ほどの善意の募金が集まっているようだ。その使い道と言えば福祉車両の贈呈や車いすの寄贈が定番で他にも災害地への復興支援であったり環境保全の整備などに使われているようだ。
どうだろう、福祉車両の贈呈って毎年毎年行うべきなのか。全国各地にある介護施設や福祉協議会などに一台300万以上の新車が贈呈され続けるよりも視点を変えて、福祉車両を使用してリフレッシュを兼ねた観光ドライブに係る費用、つまり移動運賃に充てるという提案はどうだろうか。
少し掘り下げてみよう。
例年贈呈され続ける新車の福祉車両は介護施設ではデイサービスの送迎に使われる。その送迎の人件費用も大元をたどれば介護保険から支給されているわけだ。障がい者支援施設、福祉協議会でも活用される福祉車両も用途は利用者、入所者の送迎で使われることが大半だ。その費用も国からの補助金であったり地方交付金からねん出されている事だろう。
ワタシの介護タクシー利用者にも障がい者支援施設入所者だったり介護施設入所者もいらっしゃる。そのご依頼内容と言えば定期的な通院であったり映画を見に行ったり、買い物をしたり食事をしたり、結婚式に参加したりお盆・正月実家で家族と過ごすために往復送迎を依頼されたりとご利用内容は様々だ。
この利用内容は先ほどの介護保険サービスや障害福祉サービスでは対応できない部分なのである。あくまでも日常生活を維持する・最低限の余暇活動に予算が充てられていて個人が望むリフレッシュや遊びには使えないという事、つまり、サービス対応外の部分は実費で対応してくださいねという事なのだ。
介護タクシー料金の大半を占める運賃負担は正直、利用者にとってはかなり重いものだろう。事業を運営しているワタシがそう思うのだから間違いない(笑)しかも我々は介助も行うためプラス介助料金も頂くわけだ。毎度頭を垂れて申し訳なくありがたく頂戴しているのだがこの部分を値下げするとか半額にするとか無料にするとなると即廃業まっしぐらとなる。
ワタシの過去のブログ、こちらもご覧いただきたいです。
一般タクシー・介護タクシー両方とも顧客アンケートによれば「料金が高くて利用できない」という声は多い。そこで提案なのだが、ここの運賃部分だけでもチャリティー募金から補助出来ないものだろうか。
公式サイトから調べてみたが2015年度だけでリフト付き・スロープ付きの福祉車両を180台も寄贈している。一台300万として5億4千万もの善意が購入費用に充てられたという見方も出来る。
この5億数千万を全国各地の移動困難者のへのリフレッシュ運賃・通院利用運賃に活用できれば有効な募金活用とはならないだろうか。月に一度は利用制限なく好きな場所に家族とお出かけできるという選択肢・予算があればそれだけでも日本は幸せになれる一歩に繋がるんじゃないかと思う(大袈裟?)
何より、我々健常者でも日々のストレス解消と称して、旅行に出かけたり温泉でリラックスしたりカラオケを熱唱したかったり映画を観たかったり大好きなアーティストのライブを見たり伝統歌舞伎を見たりするじゃないですか。その外出で得られた経験が明日への活力となるでしょう。その移動に関して健常者よりも明らかにハンデがある障がい者・移動困難な高齢者にも等しくチャンスが分け与えられるべきでないだろうか。
そのほかにも難病患者の為のコミュニケーションITツールの購入費用だったり治療費用に充てたりとまだまだ配分されるべき場所はいくつもあるだろうが、移動できる喜びと幸せの下支えとなっている介護タクシーへ乗車頂いて、そのクルマを活用して利用者が笑顔になれて、健康状態が維持できて、周りの家族がほんのひと時幸せになれる瞬間・時間に募金を活用してみてもイイのではないだろうか。
賛否両論ありましょうが、選択肢の一つとして検討どうでしょうかという提案ブログでした。