きっかけはバリアフリー沖縄観光プランニングを練り上げている最中のお客様からの一言から。
「沖縄本島から行ける綺麗な海と空を感じれる離島は?」
これまで水納島や津堅島を取材した事はあったものの、伊江島は行った事がなかった。
時折耳にするくらいで、伊江島飛行場がどうたらこうたらとか米軍飛行訓練がなんたらかんたらとか頭をかすめるくらいでしたからね。
- フェリーがあると聞いたけどどの港から出港するんだろう?
- 往復だといくらかかるんだろう?
- 移動時間は?
- フェリー内はバリアフリーなの?
- 伊江島・島内はバリアフリー設備完備なの?
- どんなアクティビティがあるの?障がい者でも海水浴やマリンメニューは楽しめる?
- 泊り・日帰りどちらが伊江島を堪能できる?
パパっとこんな疑問が湧いてきた。
という事で、介護タクシードライバーの自己満足的バリアフリー取材の模様をお届けしませう。
沖縄本島から離島へのプチ観光を計画されている方も宿泊を検討されている方も参考資料としてご覧頂きたい。
私のアドバイスとしては、
車椅子ユーザーは福祉車両(レンタカーor福祉タクシーor自家用)をフェリーに持ち込んだ方が島内の移動もラクに行え、ストレスなく観光地・宿泊施設・飲食店にアクセスが可能なので車両持ち込みをおススメします。
本部港から片道30分の高速フェリー【いえしま】は快適バリアフリー構造
インバウンド観光客増加に伴う受け入れ窓口強化の一つでもある本部町・本部港から伊江島行きのフェリーは運航しております。

割と新しめのフェリーではなかろうか。
調べてみると2012年2月28日から旧いえしまの魂を引き継いで就航をスタートさせたようですね。
灯台下暗し。
2018年を迎えて初見であります、私(笑)
本部港・バリアフリー状況

看板向こうのアスファルトスペースはあくまでもフェリー乗船させる車の停車場所なのです。
初めて訪れると何処に車を停めたらいいか迷います。
車両を持ち込まずに伊江島に泊まる・または日帰り という方は管理事務所・裏手の駐車スペースを活用しましょう。

トイレも当然完備

直接窓口販売の他に券売機も完備。
クレジットカード・電子マネー(楽天Edy・WAON・Suica)でフェリー運賃決済可能が嬉しい。
しかしながら、贅沢を言えば、もう一台以上は欲しい所。
ペチャクチャお喋りの女子がなかなか譲ってくないんですね(苦笑
フェリーいえしま運賃・時刻表
平常運航と臨時運航で対応しています。
平常運航
伊江港発 | 8:00 | 10:00 | 13:00 | 16:00 |
本部港発 | 9:00 | 11:00 | 15:00 | 17:00 |
臨時運航 7/21~8/31
伊江港発 | 8:00 | 10:00 | 12:00 | 14:30 | 16:30 |
本部港発 | 9:00 | 11:00 | 13:00 | 15:30 | 17:30 |
※年末年始・ゴールデンウィーク・旧盆期間は増便・臨時便があるようです。気になる方はお問合せを。
フェリー運航問合せ(スマホからワンタッチコール)
↓ ↓ ↓
旅客運賃
片道 | 往復 | 団体(15人以上) | |
大人(12歳以上) | ¥720 | ¥1,370 | ¥1,300 |
大人身障者 | ¥360 | ¥720 | |
子供(6~12歳未満) | ¥360 | ¥690 | ¥660 |
子供身障者 | ¥180 | ¥360 |
車両持ち込み旅客運賃 (事前予約)
片道 | 往復 | |
自動車(長さ3m未満) | ¥2,480 | ¥4,720 |
(3~4m未満) | ¥3,090 | ¥5,880 |
(4~5m未満) | ¥3,920 | ¥7,450 |
(5~6m未満) | ¥5,110 | ¥9,710 |
マイクロバス(長さ6~7m未満) | ¥6,530 | ¥12,410 |
大型バス(長さ11~12m未満) | ¥11,520 | ¥21,890 |
※車検証に「長さ」が記載されています。また、車検証を港湾職員にチェックしてもらいますので忘れないように。
※出港30分前には所定場所にてチケット保持で待機必要。
介護タクシーめぐり車両持ち込みのバリアフリー伊江島観光も受け付けております。
お気軽にお問合せ下さいね(笑)
フェリーいえしまバリアフリー状況

人もクルマもこちら開口部から出入りします。

矢印方向に身障者専用エレベーターが。
その矢印下の黄色斜線区画が福祉車両専用・乗降所になっています。
例えば、介護タクシー持ち込みで伊江島観光を予約した際、このエリアで車椅子ユーザーを乗降させ、エレベーターで甲板へと上がればいいのでしょう。
右側スペースにも余裕がありますので車椅子ユーザー乗降中も他車両の出入りに差し支えは無いかと。

スタンダード車いすユーザ2人と大人2名は同時にイケますね。
エレベーターを出ると「甲板4」という階層に到着します。
直ぐ左側にこのような休憩スペースが設けられていました。
利用対象者は妊婦・足元に不安のある高齢者・障がい者・体調が優れない方となっているようです。
しかしながら実情はこうです。

ファミリーのオンパレード。
ピクニックエリアと化していました。

隣には車椅子固定エリア5人分
ワンタッチバックル式でベルトを締め付けるタイプのようですな。
キヨスク?を彷彿とさせる売店エリアがそこにありました。

おお、嬉しい但し書き。
聴覚障がい者にも対応する配慮が伺えました。
コーヒー中毒で名の知られていない私ですから、せっかくですので、ここでしか買えないおやつと一緒にコーヒーブレイクしました。
うん、普通のいたって普通のどら焼き。
舌オンチですから黒糖の風味なんだかどうだかわかりませんでした。
コーヒーは苦みを和らげたサッパリな印象。美味しかったですね。

優先席シートエリア(右側)

100Vコンセント完備。
優先シートエリアのいくつかにコンセントも見られました。移動時間30分では充電具合も知れているでしょうが、ないよりは合った方が良い現代人必須の電気設備です。
シールにも記載されている通り、フェリーいえしまも盲導犬・介助犬同伴可能であります。
全盲の視覚障がい者の外出に無くてはならない伴侶(盲導犬・介助犬)の入店・入室・入船を妨げる事の無いよう、全国のサービス事業者の理解がすすむ事を願います。
ペット同伴と勘違いされて険悪な対応を受けた視覚障がい者もいらっしゃいます。
盲導犬とは何ぞや?という方は、こちらを読んでください。
乗船してみると分かるのですが、豪華絢爛を匂わせるエリアと座り心地の良いシートが多数設置されており、また、通路幅も余裕がある為、車椅子ユーザー団体の伊江島観光も快適だなという印象を受けました。
移動区間中、船内の揺れもほとんど感じませんでした。
とにかく快適なフェリーいえしまであります。

餅の論で車椅子対応トイレも完備。

主婦・主夫に必須ツールのおむつ交換台
フェリーは水納島行きと津堅島行きしか乗船した事ありませんが、その中でも群を抜いて快適プチ豪華なフェリーという印象です。
さぁ、伊江島タッチューが見えてまいりました。

美ら海水族館から見えるアレですね
いよいよ上陸かぁ、、と思った矢先。

おお!大人3人が汗水流してウェルカムフラッグを!!!
すごい。
伊江島はこんなにもホスピタリティ溢れる対応をフェリー来航の度に行っているのか。
そりゃあ、観光客も増えるわな。
テレビで見た事あるけど何だかむずがゆくてチョイ嬉しい気もするぞ、、、
って思ってたんですが、伊江島島内のレンタカー事業者に話を聞くと、取材当日が駅伝開催日だったらしく、選手及びその家族に対してのアツいウェルカムフラッグだったらしいんですね。
手を振って応えようかと悩んでいましたが悩んだまんまでよかったです(笑)
伊江島内での交通手段は タクシー?orレンタカー?
取材当日・夕方には沖縄本島・中部に戻らなければならない所要もあって、9:30着から逆算するとPM13:00発のフェリーに乗船しなければならず、島内滞在時間は3時間ほど。

民伯事務所・お土産店・お食事処・伊江島観光協会が入る「伊江島はにくすに」

当然、バリアフリー
こちらの建物「伊江島はにくすに」は道路を横断する歴史資料館ともつながっており、トイレや段差について一切の心配はいらない印象。

今回の昼食は時間の都合上、同・建物2階「海人食道」にて海鮮丼(小)¥600を

港から一番近いレンタカー・レンタサイクル・レンタバイク事業所「(有)TAMAレンタ企画」
こちらから徒歩5分圏内にもレンタカー事業所はあるのですが、福祉車両の在庫は見当たりませんでした。
タクシー事業所も例外でなく、ましてや、日中の営業自体を停止しているようで。
一台の日産NV200タクシーを見かけたのですが、あれは、駅伝開催による報道関係者・観光客の需要に応えるべく限定的に日中営業を開始したのでしょう。
見どころは伊江ビーチ・タッチュー(城山)・湧出(わじ~)
といいますか、右も左も分からぬ初・伊江島来島で、なおかつ、奇跡的に借りれたレンタカーも所有時間が1時間半だったのでこの3か所くらいしかリサーチ出来なかったのですが(苦笑)
先ずは海の青さと白い砂浜とやらを見てやろうではないかい という事でグーグルマップを頼りにレンタカー発進。

ここは北海道か?(行った事ないけどw)
ドストレートな車道が気持ちいい。

Oops! おっと!!
フルブレーキングタイヤロックをかまして写メってきました。

むぅ、つぶらな瞳が。。。。
人懐っこいメェメェでした。
伊江ビーチ

おお、何だかテンションが上がる。
梅雨時期真っ只中の沖縄ですから、快晴とはいかない天候であったものの、ご覧のようなコバルトブルーの海が。
島内?の子供たちがビーチバレーを楽しんでおりました。
こちら伊江ビーチは車でサーっと通行して車窓から海を眺めるも良し、ビーチ裏手の広大なBBQエリア(青少年旅行村)で伊江牛をつつきあうもよし、といった印象。
マリンメニューをリサーチしてみると、こちら伊江ビーチか、隣の宿泊ホテル YYYクラブ伊江リゾートホテル内のビーチで行われるようです。マリン事業者をピックアップしてみました。
障がい者に対応出来るかどうかはお客様ご自身でお問合せてみて下さい。
事業者の窓口対応や過去の実績をお伺いする中からお任せしたいかどうかが掴めるはずです。
バリアフリー対応ルームを1室備えている宿泊ホテルはこちらだけのようです。
伊江島のシンボル 城山タッチュー

あいにくの曇り空。
美ら海水族館から見える、あのいびつなとんがり頭がコイツなんです。

壮観といえば壮観。
曇り空ゆえに、島のシンボルの魅力・ダイナミックさが薄れた印象は否めません。パンフレット資料によると中腹まで車でアクセスできるようです。観光と旅行はゆとりをもって計画的に。介護タクシーめぐりは貴方とのゆったりバリアフリー沖縄観光を応援します。
画像右下に見える島の駅で伊江牛を食らいたかったのですが、レンタカー返却時間が迫ってまいりました。涙をぬぐってネクスト観光地へ。
絶景ビューの湧出(わじ~)

ここは是非ともご案内したいビュースポット。
このダイナミックビューは現場でなければ伝わりません。

宮城島・絶景とも似ているかな。
ここの見晴らしは最高にグレイトです。
これを見るだけの為にフェリー往復運賃を支払っても良いくらい。
それだけの価値が湧出(わじ~)には存在しています。
こちらの景観地は島の中心地からかなり離れているのでトイレ事情が心配なのですが。

専用駐車場と専用トイレ完備。
展望地はスロープ状況良しです。
他にも、ハイビスカス園・リリーフィールド公園(4月中旬~5月初旬開催 ゆり祭り!)などの見どころもありますし、島民との触れ合いを楽しむ方法はいくらでもあるな、と感じました。現地の人との触れ合いこそ「旅」の醍醐味でもありますしね。
バリアフリー伊江島観光は日帰りか否か
伊江島を訪れてみて、こんなにも気軽に快適に沖縄本島からのアクセスが可能で、のどかな雰囲気とプライベートリゾート空間の自然や景観が存在していたんだということを体感出来ました。
フェリーで移動時間30分 という交通経路は絶妙に心地いいもので、
「今、旅に出ているんだ」というワクワク感をキチンと演出してくれていますし、
船酔いの心配をする前にあっという間に離島・伊江島に到着出来てしまう環境は非常にありがたいものです。
- 片道移動時間の手軽さ
- 一日当たりの適切な船便数設定・ビークシーズン需要への増便対応でフレキシブルな観光プランが成立しやすい
- 伊江港・本部港のバリアフリー状況
- フェリーいえしまの快適かつストレスフリーなバリアフリー構造
- 沖縄本島とは違ったノスタルジックな緩さ
以上をふまえると、伊江島観光は日帰りでも楽しい沖縄観光を味わえるなと感じました。
車椅子ユーザーとのバリアフリー沖縄観光には、伊江島日帰りツアーを選択肢に入れる事をこのブログ発信をもって宣言致します(笑)