ある方から、弊社webサイトを見て「年末年始の介護タクシー利用できますか?」との問い合わせがありました。
2秒で快諾です。
我々の仕事は世間が休み(G.W・お盆・お正月)の時にこそ、介護タクシーを使って外出・観光ドライブをしたい…というリフレッシュ目的のリクエストが多々あります。
それに応えるべく営業体制を整えるべきです。
その代わり、皆さんがデスクワークや肉体労働に汗を流している時にスタバで優雅に読書しながらフラペチーノをしばいているので、それなりにリラックスや休憩は確保できております(笑)
ストレッチャーレンタルのリクエストでした。
ストレッチャーご希望という事は、寝姿勢保持が必須ということとイコールですので、お客様の状態を思い浮かべるといつも以上の慎重な運転と介助を提供しなければならないと心構えておりました。
ショートメールで詳細なやり取りをしていたのですが、ある一言が私の心を揺さぶりました。
母を一度は自宅に帰す夢が叶いそうです。
ホームページ経由で大晦日&正月の病院からの一時帰宅依頼を受けた。
SM 交信の最後にお客様はこう言った。
「母を一度は自宅に帰す夢が叶いそうです、年末の慌ただしい時期に引き受けてくださり有難うございます」〝夢〟って……
これ聞いて漢気スイッチ入らない人なんているの?
精一杯支えます
— 花城健@かりゆしウェア&革靴野郎 (@gappai2323) November 27, 2019
外出という日常が夢 夢を支える介護タクシー
肝臓を患って病室ベッドそばの窓から見える琉球松と薬局と行き交う人々・車の往来風景を、うらやましく見つめていた私の入院期間の最長が1か月。
退院時には、見慣れていた風景がとても新鮮で空気が美味かったのを覚えています。
お客様の入院日数は1年を超えているやもしれません。
寝たきり状態で身体が全く動かない状況なのやもしれません。
言葉を話せていたのに会話が出来なくなってしまったのかもしれません。
そんな状況の中、一時帰宅が見込めるまでに回復したご本人を、思い出がたくさん詰まった住み慣れた自宅へ1分だけでも帰してあげたい…
このチャンスを逃したら二度目は無いのかもしれない。
そう思ったからこそお客様のメッセージには〝夢〟という言葉が出てきたのでしょう。
外出が夢だなんて思ったことは一度たりともありませんでした。
誰の助けを借りずとも身支度を整え、自家用車で買い物や食事や映画鑑賞を楽しみ、当たり前に自宅へ帰ることが日常すぎるくらい日常だからです。
医師から年末年始の一時帰宅は無理だ
との連絡がありました。
具合を見て再度チャレンジします、その時はまたよろしくお願いいたします。
御縁につながることはなりませんでした。
いや、今回は、ですね。
一度たりともお会いしていないけれども・テキストや電話だけのやりとりだったけれども、そのメッセージには相手を気遣う思いやりのある温もりが、確かに感じられました。
この温もりを感じられただけでも起業してよかったなと思ったものです。
介護タクシーの運行一つ一つには、それぞれの家族の思いが詰っています。
そんなお仕事に11年携わっております。