大人4名もしくは2名いなければ車椅子ユーザーへの階段介助はできないと思い込んでいませんか?
この記事では、大人1名で車いすユーザーを階段介助を提供できる方法をご紹介しています。
この方法は介護タクシー事業を15年経営してきて今なお効果的な階段介助スキルで、成人男性1人の基礎体力だけで車いすユーザーの高齢者/障碍者へ安全に階段介助できます。
さらに、もう一人の介助者と呼吸を合わせれば身体にかかる負担を低減できますので、ぜひ覚えて頂きたいです。
【ここに注意!】
車椅子空荷の状態で練習を行い、段差3つが連なる小さな階段で50㌔前後の人をのせてコツをつかんでから、車いすユーザーへ階段介助を提供してください。
大人1名で階段介助できる方法を伝えるまえに
下記画像の、車椅子後輪が大きいスタンダード車椅子でなければ、大人1名で階段介助を提供できません。
ノーパンクタイヤより、チューブ式タイヤが介助しやすいです
また、注意点があります。
■練習で身体に叩き込んで90%以上の自信がなければ止めてください
□握力35以上なければ止めてください
■慢性腰痛の方はぜったい止めてください
□階段が濡れたら止めてください
■車椅子ユーザーの体重が介助者より1.25倍までが目安です(例:介助者60㌔/ユーザー75㌔)
大人1人で車椅子ユーザーを階段介助する方法
ということで、さっそく手ほどきいたしましょう。
通常の段差介助では車椅子ごと上がれない理由を画像で説明しました
- 後輪が階段1段目でつっかえている
- 前輪が階段2段踏面に届かない
これらの理由から、通常の段差介助アプローチでは階段バリアをクリアできないわけですね。
逆転の発想でアプローチしましょう。
車椅子ウィリー状態を維持したまま後ろ向きで階段を上り、ウィリーしたまま前向きに階段を下りる
階段の傾斜角度と方向に沿って、グリップを引っ張り上げていくイメージを忘れないでください。
後輪を階段1段目まで引き寄せたら、斜め45度を目安に前輪をウィリーさせます。
【人を乗せる前に、覚えたい超重要ポイント】
空荷の状態で「親指と人差し指2本でもウィリー状態を支えられる」適正角度を覚える
※ウィリーの適正角度を覚えると、階段介助がとてもラクになります。
↓
体力をなるべく消耗させずにリズムよく階段昇降させるコツとしては、
●赤枠の後輪にかかる荷重を「階段段鼻に押し付けつつ」、傾斜角度に沿って黄色矢印方向へ向けて持ち上げていく
ことですね。
階段を下りる際にも車椅子前輪を浮かせた状態で進入し、適正なウィリー角度を保ったままグリップをしっかり握って、1段1段ゆっくり降りていきます。
車椅子ユーザー本人と車椅子本体の重量は後輪にかかるので、階段側にすこし押し付けるイメージで降りていくと疲れにくいです。
この介助スキルを身体に叩き込めば、車椅子ユーザーに負担をかけることなく、介助者1人の少ない労力で安全に階段昇降させることができます。
車椅子ごと階段の昇り降りができる理論
赤線部がしめす階段高さより車いす後輪の半径が大きければ、理論上、段差は乗り越えられるということになります。
今回ご紹介した大人1人での車椅子階段介助方法は、介護タクシードライバーやヘルパーに加えて全ての国民に身に付けてほしい介助法です。
義務教育ならぬ、義務介助教育といいましょうか。
プロが居なくても階段介助に対応できるスキルが国民すべてに備わっていれば、障碍者の外出はもっと快適になりますよね。
なぜなら、階段バリアがあふれる外出先でも安全に昇降させてくれる大人たちがいることで、車椅子ユーザーらの外出意欲につながるからです。
もう一度注意点をおさらいしておきます。
■練習で身体に叩き込んで90%以上の自信がなければ止めてください
□握力35以上なければ止めてください
■慢性腰痛の方はぜったい止めてください
□階段が濡れたら止めてください
■車椅子ユーザーの体重が介助者より1.25倍までが目安です(例:介助者60㌔/ユーザー75㌔)
階段介助できない車椅子はリクライニング車椅子
大人一人での階段介助が不可能な車いすもご紹介しておきます。
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この形状の車いすで、大人1人での階段介助は絶対にやめてください。
なぜなら、後輪と前輪の中心距離が離れすぎているので、介助者の身体に大きな負担がかかって転落の危険があるからです。
また、脊髄損傷の方の身体にジャストフィットさせているオーダーメイド型自走用車いすでの階段介助もお勧めできません。
なぜなら、車椅子ごと引っ張り上げるために握るグリップの位置が20㌢下がった場所にあるので、介助者にかかる労力負担が半端なく大きいです。
大人一人での車椅子階段介助方法を確認する前に、下記のブログで名称を覚えておきましょう、理解が深まります。
マンパワーから階段昇降機の階段介助に切り替えると、もっとラクになれる
利用者の体重が介護タクシー乗務員の1.25倍を超えると、安全に昇降させることが難しくなってきます。
また、階段の段差1つが20㌢もあると、コツだけではどうしようもなくて、筋力MAX放出のマンパワーが求められます。ですが、体力(筋力)にものを言わせて身体介助することはなるべく避けたいですよね。
マンパワー階段介助を超える可搬型階段昇降機【ウェルキャリー】の利便性もぜひ知ってください。
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