2025年7月25日にジャングリア沖縄が開業を迎え、電動車いすユーザーとの付き添い観光ドライブを楽しむに至るまでおよそ1か月弱が経ちました。
個人的には開業後のテレビ放送やYouTubeではインフルエンサーや大物芸能人たちが「素晴らしいテーマパーク!」と褒めたたえる一方で、SNSやGoogle口コミには酷評が目立っていたな という印象がありまして。
人間というのは、好評よりも酷評に潜在意識が引っ張られる傾向がありますが、開業3カ月前から楽しみにされていた電動車いすユーザー様との想い出をたくさん作るためにも、なるべくフラットな視点と楽しむ心をもって当日入場ゲートをくぐったのですが。
南国沖縄初のテーマパークでなんとも残念なアクシデントから幕を開けましたし、後半に少しだけココロを救われた出来事もありました。
【来園日】2025年9月3日(水)
【滞在時間】AM10時45分~PM16時30分
【結論】車椅子や福祉バギーに乗ったままストレスフリーで楽しめるアトラクションは、無かった

お客様とのジャングリア沖縄・園内付き添いの当日を迎えるまでに、現場を訪れてリサーチしておこうかと計画していましたが、あえて関連動画やネット情報を詳細に調べずに、知識が全くない状態でも車いすユーザーの受け入れ体制がどのようになされているかを感じたくて、当日にのぞみました。
んで結論ですが、車いすや福祉バギーの種類や大きさを問わず、そのまま乗り降り出来て大人が楽しめるアトラクションはありませんでしたし、見当たりませんでした
入場ゲートをくぐりぬけたあと、近くにいたスタッフに
と問いましたら、
そうして上の者が到着するまでに5分以上待たされたあと、なんとも言い難いトラブルに遭遇することになりました。
チケット認証のトラブルで憤慨する観光客
私たちの質問に対して上の者が確認を取ってから我々のもとに到着するまでさらに10分以上は待たされた記憶がありますが、その間も、ゲストルームで上記の不満爆発お客様と一緒の空間であったことから、ワクワクしていた気持ちに冷や水を浴びせかけられたようで切なくなりましたね。
なぜ、障害者も楽しめるようにアトラクションは設計できなかったのだろう?
結局のところ、ジャングリア沖縄全体が車いすや福祉バギーの客が来られることを想定しておらず(したけど見送った?)、健常者だけが楽しめるアトラクションしか設計してないので、我々のような介護タクシー乗務員や電動車いすユーザーへの対応に遅れが生じています。
そうそう、実は、お客様との来園前にジャングリア沖縄ホームページお問合せフォームから下記の内容を伺っていたんですね。
インバウンドや本土から沖縄にお越しになる車椅子ユーザーを日々ご案内する中で、やはり、皆様が気になっているのは自身の障害の程度に応じたアクティビティの有無やその場所までのアクセスが負担なく行えるかどうか、その所要時間はどれくらいなのか?などです。
来月電動車いすユーザーのお客様を介護タクシーでご案内しますので、 改めて詳細な情報を頂けないでしょうか。
すべてのゲストが安全に楽しく快適に過ごせるようなパークづくりを心掛けております。
本島北部の豊かな自然を生かした空間をぜひお楽しみください。
また、車いすの方もご利用いただけるアトラクションも一部予定していま す。
※2025.3/28受信
視覚や聴覚に障害を持ちの方
下記アトラクションについて、付き添い者がいる場合は利用可能です。
┗DINOSAUR SAFARI
┗FINDING DINOSAURS
┗TITAN‘S SWING(付き添い者が必要)
┗BUGGY VOLTAGE(助手席のみ可能)
┗HORIZON BALLOON
※2025.8/14受信
TAM TAM TRAM(タムタムトラム)は段差と出入口がやっかいだ

DINOSAUR SAFARI(ダイナソーサファリ)のトラックも乗降は不可能に近い
チケット受付時に配布されるマップやスマホインストール後のアプリを何度も見返したのですが、初来園ということもあってFINDHING DINASOURSへ行くつもりが、DINOSAUR SAFARIにたどり着いてしまいました。。これは僕のガイドミスです。

恐竜が追いかけてくる恐怖と興奮を専用トラックで回避していくスリリングなアトラクションはTVやニュースで何度も放映されているので、障害者やそのご家族も「果たして車椅子/福祉バギーのままでも乗れるんだろうか(手伝ってもらえるのか)」とかすかな期待を抱いていたことでしょう。

ご覧の通りシートに乗り込むには狭すぎる開口部ですし、

トラック後方部からの乗降も垂直はしごを立てかけて行うので、ユーザーを担ぎ上げる労力や万が一の転落の危険性を考えると、ダイナソーサファリも健常者だけを向いたアトラクションという印象でした。
介護タクシーめぐりの代案
下記2つの画像は、YouTube動画の運営者maidigiTV様の動画からスクショ引用させて頂いたものです。


車椅子ごと乗れる屋外型電動の垂直リフトがあれば、はしごをたてかけずにトラックの進行方向に沿って乗降は可能です。車いす固定はフロア面に手動ベルトを備えて固定することも不可能じゃないでしょう。
とはいえ動画を拝聴した限り、ダイナソーサファリのアトラクション中は路面からの振動や突き上げがあるようなので、首や脊髄まわりに障害を抱えているかたは利用自体が厳しいと感じました。。が!
そういった振動にも耐えうる身体をもった車いすユーザーもいることを、決して忘れないでほしいんだな。

アトラクションに乗ることは出来なかったものの、スタッフの暖かい配慮で恐竜だけ動かしてもらいました(笑)。
HORISON BAROON(ホライゾンバルーン)は、当日の風次第で運行休止もあるとな

入園後、スタッフが「今日はバルーンは風が強くて飛びません」と言っていたのでこちらも遊びの対象外となりました。自然現象には逆らえないですからしょうがないんですけど、なんだかモヤモヤしますよね。素人目にはバルーンが飛ばせないほどの風(天候)なのか?と思いましたが。。
車いすのまま唯一楽しめた?やんばるフレンズは、成人向けのアトラクションではなかった


車いすユーザーのなかには発汗作用が難しい方もいるため、真夏の炎天下に身体を晒し続けることに不安を覚えているものです。そういった障害者を慮っての待ち時間が短縮される手続きを入園後に障害者手帳提示の上で済ませてやっと入れたアトラクションが、やんばるフレンズです。
一部エリアは写真動画撮影が出来なかったのですが、体感し終えた後の感想としては、「うーん、これは子供がいる家族向けか付き合って間もない恋人向けアトラクションだな」でした。
ジャングリア園内でのランチはQRコード受付で先着順の案内のみなので、お早めに

クーラーの効いた屋内でランチを楽しみたいならPANORAMA DINING(パノラマダイニング)がおすすめですが、ネットや電話からの事前予約ができないので、施設入口に掲示されている受付専用QRコードを読み込むしかありません。
申込無しで乗り込んでも入れる可能性は少ないでしょう。

プラス2,000円を払えば、鳥の巣みたいなネスト席でランチを楽しめます。しかもバリアフリー対応が1席ありました、これは嬉しいです。

個人的にちょっと残念だったのは、バリアフリー対応のネスト席が端っこにしかないこと。

真ん中あたりにあると「おおっ!健常者みたいな配慮してくれてるなぁ」って感じられて嬉しいんですよね。
ジャングリアに限らずですが、映画館や観劇場で、『車いす対応席、いちおう設けておきました、これでいいですよね』感が感じられたりします。

奥側の椅子をどければ、車いすユーザーもパノラマビューをよりダイレクトに楽しめます。

ヤギ肉を普段食べない僕は、ジャングリア沖縄の空気感だから美味しく感じるかもしれない…?という淡い期待を抱いて、オキナワクラシコ(ヤギ肉のトマト煮込み)をオーダー。
…うん、やっぱり僕はヤギ肉がダメだ(笑)

ジャングリアハンバーグ 3,200円(税込み)
次回来ることがあれば、沖縄県産紅豚ポークチョップのグリル(3,400円)を震えながら頼んでみよう。
そうそう、園内には片手でつまめるようなサンドウィッチ・ハンバーガー系の軽食を提供するフードカートや売店、自販機、無料給水ポイントがいくつかありました。

猛暑回避のクーラーステーションも車椅子・福祉バギー・ベビーカーを想定したスロープ設計なのが好印象でしたね。

アクセシブルトイレも各所にありますので、マナーの悪い人に出くわさない限りは問題が無いように感じました。
心がすこし救われたWILD BEAT(ワイルドビートショー)の世界観

オフィシャルアプリのカテゴリー別に分けられているショーを検索すると、園内各地で行われるショーの開催時間や場所を把握することが出来ます。
我々はワイルドバンケットエリア内で開催されるワイルドビートショーを楽しむことにしました。



15時スタートのショーは西日の陽射しがキツい時間帯だったにもかかわらず、演者の素晴らしい演奏とパフォーマンスを15分ほど楽しむことができました。
観客に楽しんでもらおうというパフォーマーたちの情熱や本気度が伝わってきて感動しましたね。
この15分があったおかげでモヤモヤした心が少しだけ晴れた気がしましたが、月に1・2回くらいは沖縄の伝統芸能エイサーや雑踊りとのコラボや、琉球王国時代の宮廷芸能・組踊を披露してみてもいいんじゃないかなーって無責任に考えましたよ。
ジャングリア沖縄園内の車椅子移動は疲れる?

園内全てを回りきれたわけではありませんが、ゆるやかな傾斜が広がるテーマパークという印象でした。
ですが、これは、車いす介助やガイドに慣れている介護タクシー乗務員だから という感覚なので、大型ショッピングセンターや病院クリニック内だけしか車椅子を押したことがない…という方だと疲れることでしょう。

ちなみに僕は首里城の守礼門をくぐったあとの木曳門までのバリアフリーコースの傾斜をキツいと思ったことはありません。
余談ですが、車いすや福祉バギーを押すことの疲れは、知らない場所・通いなれていない観光地などで、道に迷ったり目的地を探したりすることの精神的疲労度がすこしずつ積み重なっていくからなんですよね。
普段から車いす介助に追われている方は、観光・旅行の時ぐらいは介護タクシーを使ってストレスフリーな時間を過ごしましょう、楽しみましょう。
お土産ショップめぐりは楽しいかも

滞在時間の都合上、全ての店舗を回ることは出来ませんでしたが、ジャングリア沖縄でしか買えないお土産が幅広く取りそろえられていて良かったですね。
製造元の企業が沖縄の事業者であったことも配慮されているなと感じました。

個人的に惹かれたのはこのボールペンでした(笑)。
さらっと園内を見渡した限りですが、お土産ショップは5~6つほど点在していました。もっとワクワクする掘り出し物が見つかるかもしれません。
まとめ:アトラクションよりも、沖縄初のテーマパークの雰囲気とパフォーマンスショーや花火を楽しむ と割り切った方がいいかも

この笑顔が見たいんだなぁ
今気づいたのですが、ホームページのサービスガイドには「ファインディングダイナソーズ・ホライゾンバルーンは専用車椅子に乗り換えをお願いする場合があります」「タムタムトラムは車いすのままご利用できます」という但し書きがありましたが、当日のスタッフからはそのような案内はありませんでした。
何と言いますか、当日のスタッフは問われた質問に対して終始困惑している様子が伺えましたし、多種多様な車椅子の受け入れに対する知識がないこと・受け入れマニュアルが確立されていないことが浮き彫りでしたね。今後の改善に期待したいです。
観光介護タクシー乗務員としての率直な感想は、車いすユーザーや福祉バギー利用者とそのご家族らは、乗り物系のアトラクションよりも園内の散策や各時間帯で開催されているショーや買い物を楽しむほうに意識を切り替えた方が楽しめるかも?と感じました。
あ、ジャングリアが推奨しているオフィシャルホテルや本島北部やんばる地域にあるリゾートホテルを宿泊基点とすれば、19:00週末開催のナイトショーや花火もゆっくり満喫できますね。
介護タクシーめぐりはジャングリア沖縄の付き添いガイドをはじめ、本島北部地域の貸切観光を大歓迎で承るほか、那覇空港や各ホテルからの送迎も絶賛受付中です。お客様の五感で、ジャングリア沖縄を体感しましょう。

















